ウォーキングで健康を維持しよう!適正歩数や歩き方も紹介
誰にでも手軽に始められる運動といえば、ウォーキングです。適切な歩数やタイミングでウォーキングを続ければ、健康維持に役立ちます。ウォーキングで期待できる効果や歩数の目安、正しい実践方法をご紹介します。
ウォーキングを日常に取り入れよう
ウォーキングは性別や年齢問わず、誰でも手軽に実践できる運動です。特別なスキルが不要で、ケガの危険性が少ないのもウォーキングの魅力。体力や運動神経に自信がなくても、すぐに取り入れられるのではないでしょうか。自身の体力や年齢に合わせて歩く速さや距離を調整できるため、無理なく続けやすいという特徴もあります。
ウォーキングの効果
ウォーキングには、ダイエット効果を高め、持久力の向上、骨の健康維持につながるなど様々な効果が期待できます。以下で、各効果の詳細をまとめました。
ダイエット効果を高める
ウォーキングはジョギングや水泳、サイクリングなどと同じ「有酸素運動」の一種です。有酸素運動は、運動し始めはグリコーゲン(糖質)から、糖を使い終わると脂肪からエネルギーを生産して消費します。その際に、酸素をたくさん取り込むため「有酸素運動」といわれるのです。 脂肪や糖質を消費する運動であるため、ダイエット効果を高めます。皮下脂肪や内臓脂肪の燃焼につながるため、お腹や腕周り、足腰といった見た目のサイズダウンを期待できるのがポイント。また、メタボリックシンドロームや脂肪肝の予防・改善にも役立ちます。
持久力の向上
ウォーキングをすると、酸素を身体の隅々まで運ぶ必要があります。そのことで心筋が鍛えられ、心肺機能の強化につながり、持久力も向上します。心臓や肺について不安がある方や治療中の方は、医師に相談のうえでウォーキングを始めるようにしてください。
骨の健康維持
ウォーキングによって骨に適度な刺激を与えるとカルシウムの吸収率が高まるため、骨を強くする効果が期待できます。また、天気の良い日にウォーキングすることも骨粗鬆症(骨がもろくなり骨折しやすくなる状態のこと)予防につながります。日光を浴びることで、カルシウムの吸収をサポートするビタミンDが体内で生成されるためです。
腰痛の改善
ウォーキングすることで、筋力を高めたり関節の可動域を広げたりする効果が見込めます。特に、正しい姿勢でウォーキングを行うと腰椎を支える腹筋と背筋が鍛えられ、腰への負担が減って腰痛の改善につながるのです。しかし、歩幅を大きくしたりスピードを上げたりしたときに痛みを感じるようなときは、無理せずに歩きやすい歩行方法でウォーキングを行いましょう。
気分を明るくする
ウォーキングを一定時間続けることで、神経伝達物質の一種である「セロトニン」の分泌が活発になります。セロトニンには、不安を軽減したり集中力を高めたりする効果がある他、抑うつ状態を改善してポジティブな気分にする効果もあります。
さらに、ウォーキングはエンドルフィンの分泌を活発する効果も。エンドルフィンはセロトニンと同じく神経伝達物質の一種で、鎮痛効果があります。くわえて幸福感や高揚感を引き起こす働きもあるため、抑うつ状態の防止・改善に役立つのです。
睡眠の質を高める
ウォーキングをはじめとした、負荷の少ない有酸素運動は快眠にもつながります。日中の適度な運動は、生活習慣を整え、睡眠を促進しやすくなります。e-ヘルスネットによると、特に効果的なのは「夕方から夜(就寝の3時間くらい前)の運動」とされています。就寝の数時間前に、運動によって脳の温度を上げることで、就寝時には運動をしない時より、脳の温度の低下量が大きくなります。脳の温度が低下する時に、眠気を催しやすくなるため、就寝数時間前のウォーキングは睡眠の質向上にもつながるといえます。
運動量の少なさを懸念している方は、できるだけ階段を使う・近場には電車やバスを使わず徒歩で出かけるなどの工夫をして、歩数を増やすことから始めると良いでしょう。
睡眠時の状態は、自分で確認ができません。一方、テクノロジーの力を借りて、個人でも確認する方法があります。パラマウントベッドが開発した「Active Sleep ANALYZER」は、ベッドで眠っている間に身体のわずかな動きから睡眠状態やバイタルを推定し、専用のスマートフォンアプリを通して、日々の眠りを気軽にチェックしたり、過去のデータと比較したりすることができます。日々眠りを記録しつづけることで、持病の管理や体調の異変を早めに知ることが可能です。あなたも「Active Sleep ANALYZER」でご自身の睡眠をモニタリングしてみませんか?
睡眠の質については、こちらの記事もご覧ください。
睡眠の質を上げる方法とは?快眠を得るコツを紹介
ウォーキング量の目安
健康増進のための基本方針を記した「健康日本21」によると、目標歩数は20~64歳の場合、男性は9,000歩、女性は8,500歩です。65歳以上の場合、男性は7,000歩、女性は6,000歩とされています。ただ漫然と歩くのではなく、少し早歩きする程度が理想的です。とはいえ、無理なペースで歩いたり急に歩数を増やしたりするのは避けましょう。身体に大きな負荷がかかり、かえって健康を損なうおそれがあります。「無理なく続けられるペース・歩数か」という点を考え、ウォーキングを取り入れましょう。
参考:国立健康・栄養研究所「健康日本21(第二次)分析評価事業」
下記の表は、1日当たりの歩数・早歩きの時間と、それによって予防・改善できる可能性がある病気をまとめたものです。自身の性別や年齢などを考慮しつつ、こちらも参考にウォーキングに挑戦してみてください。
歩数 | 早歩きする時間 | 予防・改善できる可能性がある病気・病態 |
---|---|---|
2,000歩 | 0分 | 寝たきり |
4,000歩 | 5分 | うつ病 |
5,000歩 | 7.5分 | 要支援・要介護 認知症(血管性認知症、アルツハイマー病) 心疾患(狭心症、心筋梗塞) 脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血) |
7,000歩 | 15分 | がん 骨折 骨粗鬆症 動脈硬化 |
7,500歩 | 17.5分 | サルコペニア(加齢による筋肉量・筋力の低下) 体力低下 |
8,000歩 | 20分 | 糖尿病 メタボリックシンドローム (75歳以上の場合) 高血圧 脂質異常症 |
9,000歩 | 25分 | 正常高値血圧 高血糖 |
10,000歩 | 30分 | メタボリックシンドローム (75歳未満の場合) |
12,000歩 | 40分 | 肥満 |
参考:スポーツ庁Web広報マガジン DEPORTARE「数字で見る!たった『10』分プラスで病気が防げる?」
ウォーキングの消費カロリー
ウォーキングでは、どの程度のカロリーを消費できるのでしょうか。運動の強度を示す単位「METs(メッツ)」と歩数から、消費カロリーの目安をご紹介します。
ウォーキングのMETsは、歩く速度によって変化します。通常の歩行速度で行うウォーキングは3METs、やや早歩きした場合のウォーキングは3.5 METs程度と捉えると良いでしょう。METsから消費カロリーを算出する際は、「METs×運動時間×体重×1.05」の計算式を用います。
たとえば、体重60kgの方が通常速度のウォーキング(3METs程度)を1時間実施した場合、計算式は「3 METs×1時間×60kg×1.05」。消費カロリーは189キロカロリーとなります。自身の体重や運動時間、METsを意識することで、消費できるカロリーの目安がわかりダイエットの計画も立てやすくなります。
参考:スポーツ庁Web広報マガジン DEPORTARE「『運動強度(METs)』で見る、効果的な身体活動は?」
ウォーキングに向いている時間帯
睡眠の質向上のためであれば、夜のウォーキングも良いですが、特におすすめなのは、朝のウォーキングです。日光を浴びることでセロトニンが分泌され、ストレスが軽減されたり自律神経が整いやすくなったりする効果が期待できます。身体はもちろん、脳への血流が促進されるのもポイント。頭をすっきりさせてから、仕事や家事、勉強へ取りかかれます。ただし、起床直後の身体は水分不足の状態です。しっかりと水分を摂り、必要に応じてスムージーやフルーツなど軽めの朝食を摂るのがおすすめ。その後20~30分程度置いてから、頭と身体を「ウォーキングモード」に切り替えると良いでしょう。
ウォーキングの正しい実践方法
準備運動や正しいフォームなど、ウォーキングの正しい効果を引き出す方法をご紹介します。これらの情報を参考にしつつ、自分にとって取り組みやすい方法でウォーキングを取り入れてください。
歩く前にストレッチをしよう
いきなり歩き出すのではなく、軽い準備運動をしてからウォーキングを始めましょう。
- まず両腕を高く上げて全身を伸ばします。
- その後は身体をゆっくりと左右へ倒して側面を伸ばし、身体の正面で両手を軽く組みましょう。
- そのまま上半身を軽くひねったら、足を肩幅よりやや広く開きます。
- 片足の膝を外へ突き出すようにして、太ももの内側と背中を伸ばします
- 次に、前に伸ばした足の膝に手を置いて、後ろに置いた足の筋を伸ばしましょう。
- 十分に伸ばしたら、左右の足を逆にしてもう1度伸ばします。
- 一度姿勢を戻し、足を大きく左右に開き、片足の膝を曲げます。
- 曲げた方とは逆の足の膝の後ろ側と股関節を伸ばしましょう。できたら、もう片方の足も行います。
- 両膝と股関節をほぐしたら、両手で片足の膝を抱えて高く上げるようにして、上げている方の足の太ももの後ろを伸ばす運動を左右で行いましょう。
- 最後は、片足の膝を曲げて足首を掴み、かかとをお尻や腰に近づけるようにして太ももの前側を伸ばします。
準備運動で膝や太もも、関節をケアすることで、ウォーキング中のケガや身体の痛みの予防につながります。
正しいフォームで歩こう
だらだらとした歩き方では、ウォーキングの効果が半減してしまいます。背筋をしっかりと伸ばし、視線は15メートルほど先に向けましょう。肩に力が入らないようにして、リラックスした状態をキープすることも大切です。肘を軽く曲げて、腕をできるだけ大きく振りましょう。つま先でしっかりと地面を蹴ること、着地は踵からしっかりすることも重要です。膝をしっかり伸ばし、大きく踏み込むことで自然にこの姿勢になります。
無理のない程度にペースを上げよう
普段の歩くペースよりも、やや早いペースを意識して歩くとさらに効果が高まります。このとき、歩数計と心拍計を携帯するのがおすすめ。この2つがあると、「自分はどの程度の歩数・どの程度の運動強度(心拍数)であれば無理なく続けられるのか」という基準値がわかりやすくなります。
こまめな水分補給をしよう
ウォーキング中は、喉が乾いたと思う前に水分を補給しましょう。一度に多くの水分を補給するのではなく、こまめに少しずつ水分補給をしましょう。カフェイン入り飲料には利尿作用があるため、水分補給には適していません。ミネラルウォーターや、ノンカフェインの麦茶などが良いでしょう。
食事のタイミングに気を配ろう
ダイエット効果を狙いたい場合は、食前にウォーキングすると良いでしょう。空腹時は血糖値が下がった状態で、脂肪が燃焼しやすくなっているためです。有酸素運動は体内の糖質や脂質をエネルギーとして消費するため、ダイエットが目的であれば食前がおすすめです。
体型維持が目的なら、食後のウォーキングが効果的。食後には多様な栄養素が体内にある状態ですが、身体を動かさないとこれらの栄養素は「いざというときに使うエネルギー」として貯蓄されます。全ての栄養素が貯蓄へ回ってしまうと、太りやすくなってしまうのです。食後にウォーキングすると栄養素が適切に消費され、体型・体重のキープに役立ちます。消化の時間を考えて、食後30分~1時間程度経過してからウォーキングを始めると良いでしょう。
ウォーキングをする上での注意点
ウォーキングはケガの危険性が低く、日常的に取り入れやすい運動です。ただし、体力に自信のない方がいきなり長距離・長時間のウォーキングに挑戦するのは逆効果です。毎日の中で少しでもウォーキングをする時間を作り、歩く距離は短めからスタートするなど、まずはウォーキングをする習慣を身につけていきましょう。
まずはウォーキングを楽しもう!
ウォーキングは、体力アップ効果や脂肪燃焼効果、睡眠の質アップなど様々な効果が期待できる運動です。ウォーキングの効果をより高めるためには、時間帯や正しいフォームといったポイントを意識する必要がありますが、最初から目標を高く設定してしまうと継続が難しくなってしまいます。まずは無理のないペースで、楽しみながらウォーキングに取り組んでみてください。
ウォーキングを楽しく続けるためには、睡眠をしっかりとって疲労を回復することも大切です。Active Sleep BEDは、入眠から起床まで、心地良い睡眠をサポートします。ウォーキングと合わせた健康づくりの一環として、ぜひご検討ください。
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