有酸素運動とは?アクティブレストや筋トレとの組み合わせも紹介
健康や体型維持のために「有酸素運動が良い」とは聞くけれど、どんな運動が効果的なのか、どのくらいやれば良いのかわからない…という声をよく耳にします。本記事では、「せっかく運動するなら効果を最大化したい!」という方のために、有酸素運動の効果的な頻度や時間についてまとめました。 後半では、疲れたときにあえて身体を動かす「アクティブレスト」についても解説しています。アクティブレストで得られる効果の他、忙しい方でも生活の中に取り入れやすいアイデアを紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
有酸素運動とは?効果的な頻度・時間を解説
有酸素運動とは、軽度~中度の負荷を身体にかけながら、長時間継続して行う運動のことです。軽度~中度とは、「長時間続けられるけどちょっとキツい」と感じる程度。具体的には、ウォーキングやランニング、水泳などです。
これらの運動は、体内の糖質や脂肪を、酸素を使って筋肉を動かすエネルギーを変えるから、「有酸素」運動といわれています。エネルギーを作るために脂肪が使われることから、ダイエット効果を期待して行う方も多くいます。
有酸素運動に取り組む頻度
ダイエットにも効果がある有酸素運動は、無理のない範囲で毎日10分でも継続して行うことが大切です。一方で、高強度の有酸素運動は、毎日続けて取り組むと筋肉が疲れてしまい、かえって効率が悪くなってしまうこともあります。また、体力レベルによっても筋肉への影響度合いは変わってきます。短時間の有酸素運動であっても翌日に疲労が残っている場合は、1~2日置いて筋肉を休ませる時間を作ることも、無理なく続けるポイントのひとつです。
有酸素運動は1回につき10分程度でもOK
ウォーキングやジョギングなどをするなら、「20分以上続けないと意味がない」と聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。確かに、運動を開始してすぐには糖質がエネルギー源として使われ、脂肪が使われ始めるのは運動開始から20分以上経過した頃ですが、この言説は正確ではありません。
まったく脂肪が燃焼されないのではなく、20分以下でも脂肪は燃焼されています。5分でも10分でも脂肪は燃焼されるので、無理なく継続したい方は、10分程度の運動を積み重ねて行く方法でもOKです。
有酸素運動と「アクティブレスト」の関係性
身体を動かさずじっとしているのに疲れやすい、睡眠時間は十分なのに、なかなか疲れが取れない…といった経験はありませんか。しっかり休養しても疲れが取れないのは、運動をしていないことに原因があるかもしれません。
疲労の種類によっては、安静にしているだけでは解消できない疲れもあるのです。そんな疲れを取るために注目されているのが、「アクティブレスト」という考え方です。
アクティブレストとは
アクティブレストとは、疲労時にあえて軽く身体を動かすことで血流を促し、疲労物質を効果的に排出させる疲労回復方法。アクティブレストの対義語は、睡眠をはじめとする「パッシブレスト(消極的休養)」で、安静にして身体を休めるという従来の考え方です。
疲労を効果的に回復するには、筋肉を動かして血流を良くし、疲労物質を排出しやすくしてあげることが大切。息が上がらない程度に軽めに身体を動かすことが良いとされているため、血流を促しやすい有酸素運動が適しているといわれています。休んでも疲れが取れないと感じるときは、アクティブレストの考え方で運動してみましょう。
アクティブレストはこんな方に特におすすめ
アクティブレストは、運動する習慣がない方や、慢性的な疲労感や倦怠感を抱いている方に特におすすめです。運動する習慣がないと体内の血流が滞って疲労の原因となる物質が残り、日常生活でも疲れを感じやすくなります。また、日常生活での筋肉の緊張や心的ストレスは、運動による一時的な疲れよりも慢性的な疲労を感じやすいといわれています。心当たりのある方は、これを機に無理のない有酸素運動を取り入れてみてはいかがでしょうか。
忙しい方でも取り入れられるアクティブレストのアイデア
アクティブレストは、心地良いと感じる程度に軽く身体を動かすだけで十分です。日常生活のちょっとした意識だけで運動になるなら、忙しい方でも気軽に続けられそうですね。
エレベーターではなく、積極的に階段を使って徒歩移動の時間を増やすのはいかがでしょうか。階段の昇り降りは下半身の筋肉が全体的に使われるため、血行促進の効果も期待できます。
通勤時間にアクティブレストを取り入れるのも良いでしょう。車や電車ではなく自転車で移動する、一駅分早く降りて徒歩で移動するなど、日常に運動を取り入れると、習慣づけもしやすくなります。
有酸素運動と無酸素運動(筋トレ)を組み合わせたトレーニングをしてみよう
ウォーキングやジョギングなど長時間継続して行う運動が有酸素運動であり、逆に筋トレや短距離走など短時間に強い力を発揮する運動が無酸素運動です。せっかく運動をするなら、筋肉をつけて健康的でバランスの良い身体を目指したいと考える方も多いでしょう。有酸素運動は、筋トレなどの「無酸素運動」を組み合わせることによって、さらなる効果を得られます。
有酸素運動と無酸素運動の違い
無酸素運動とは、短時間で高い負荷をかけて行う運動です。エネルギーを生み出すために酸素を必要としないためこう呼ばれています。
有酸素運動では、主に体内に蓄えられた脂肪をエネルギーにして筋肉を動かします。一方、無酸素運動では主に「糖」を使ってエネルギーを作り出します。このように、有酸素運動と無酸素運動では、エネルギー源となる体内の物質が異なります。
余談ですが、エネルギーに変えられる脂肪も糖もなくなると、次はたんぱく質(筋肉を含む)を分解してエネルギーにします。せっかくつけた筋肉が痩せてしまうので、過剰な食事制限や糖質制限はしないようにしましょう。適度に脂質や糖質を摂るようにしてください。
無理な負荷をかけず、比較的続けやすいのが有酸素運動であるのに対し、無酸素運動は負荷が大きく「ややキツい」と感じることもあるでしょう。
有酸素運動から無酸素運動に切り替わる運動の強度レベルは「無酸素性代謝閾値」といいその値は一定ではありません。たとえば、日常的にトレーニングを行うアスリート選手は、一般的な方よりも心肺機能が強化されており、酸素を取り入れる能力が高く、負荷のかかる運動でも酸素不足になりにくい傾向にあります。
目的別に見る有酸素運動と無酸素運動(筋トレ)の組み合わせ
有酸素運動と筋トレを上手く組み合わせることによって、目的に合わせた身体づくりができます。
たとえば、持久力(スタミナ)をアップしたいなら有酸素運動のあとに無酸素運動を行いましょう。先に有酸素運動をすると多量の酸素を取り込んだ状態で筋トレを行えます。効率よく筋肉を鍛えられるため、体力や持久力をつけたいなら先に有酸素運動をするのがおすすめです。
ダイエット効果を高めたい、筋力アップを狙いたい場合は、無酸素運動後に有酸素運動をするのがおすすめです。無酸素運動を先に行うと、成長ホルモンが分泌されます。成長ホルモンが分泌されると、脂肪が燃焼しやすくなるので、ダイエットをしたいなら無酸素運動(筋トレ)からスタートすると効率よくダイエットが行えます。また、有酸素運動で脂肪のエネルギーが足りなくなると、体内では脂肪の代わりに筋肉を作るアミノ酸が使われます。せっかく鍛えた筋肉量が低下する可能性があるため、筋力アップを狙いたい場合も無酸素運動から始めるのがおすすめです。
具体的なメニュー例
スタミナアップしたい
持久力を上げたいなら、有酸素運動を先に行いましょう。ストレッチで身体をほぐしてランニングしたあと、筋トレをする順番がおすすめです。
ダイエット効果を狙いたい
効率よく脂肪を燃焼したい場合は、先に無酸素運動をします。まずは、ストレッチで身体を温め筋肉を痛めないようにしたあと、腕立て伏せや腹筋などで筋トレをして、ウォーキングやランニングを行いましょう。
筋力をアップしたい
筋肉をつけたいなら、筋トレメニューをメインに行います。軽いストレッチで身体をほぐしたら、筋トレを重点的に行ってからランニングなどの有酸素運動に入るのがおすすめ。仕上げにもう一度ストレッチをすると、疲労回復にも効果的です。
有酸素運動と筋トレの時間配分
有酸素運動と筋トレを合わせて、1時間を目安に行うのが理想です。
ダイエットが目的なら10~20分程度の筋トレ後、有酸素運動を30~40分で行います。有酸素運動はなるべく20分以上行うようにすると、脂肪の燃焼効果が高まります。
- スタミナアップ…有酸素運動を30~40分、無酸素運動を30分程度
- 筋力…無酸素運動を30~40分したあと、有酸素運動を10分
代表的な有酸素運動メニュー1:ウォーキング
すぐに始められる代表的な有酸素運動といえばウォーキングです。ただ歩くだけでも良いですが、正しい歩き方を意識することでより運動効果は高まります。
ここからは、ウォーキングの魅力やメリット、正しい実践方法をご紹介します。
ウォーキングの魅力
年齢や性別を問わず、手軽に始められるのがウォーキングの一番の魅力です。自分のペースで歩くだけで良いので、ケガの心配が少なくリフレッシュにもつながります。無理なく続けられるよう、まずは10分間からでも大丈夫。正しいタイミングと方法で実践すれば、十分に運動効果を得られます。
ウォーキングの正しい実践方法
すぐに歩き始めるのではなく、まずは準備運動を行うことが大切です。特にストレッチをすると関節の可動域が広がり、身体が動きやすくなります。筋肉に適度な負荷がかかり運動効果も高まるため、10分程かけて身体をほぐしましょう。また、正しい姿勢で歩くと、全身の筋肉がくまなく使われるためより効果を高められます。
天から頭を吊り上げられているような意識で背筋を高く伸ばして、視線は前を向きます。足は後ろ足のつま先で地面を踏み込むようにして重心を前に移動させながら歩きます。肘を曲げて腕を振ることも忘れずに。
自分に合ったサイズのシューズを履くことも大切です。足の親指から小指まで、すべての指が動くようなシューズを選ぶようにしましょう。
ウォーキングの効果を高めるポイント
ダイエット目的なら、食前に行うのがおすすめです。食前のウォーキングはすでに身体についた脂肪を燃やす効果があるためです。一方で、食後のウォーキングも、食べた食事のカロリーを適度に消費する効果があります。目的に合わせて、適切なタイミングで歩くようにしましょう。
また、軽いウォーキングであっても、運動中は身体から水分が排出されます。こまめな水分補給も忘れないでください。
代表的な有酸素運動メニュー2:ジョギング
ウォーキングに慣れてきたら、運動強度を上げて軽いジョギングにチャレンジしてみませんか。人と会話できるほどのスピードで走る、比較的続けやすい有酸素運動です。ジョギングの魅力や正しいやり方は以下のとおりです。
ジョギングの魅力
ジョギングは、ウォーキングよりも運動強度が高く、エネルギー消費も多いため、より高い脂肪燃焼効果やスタミナアップ効果が期待できます。ゆっくりと自分のペースで走れば良いので、比較的取り組みやすいのが特徴です。30~60分程度、ほどよく疲れを感じる時間で実践すれば、脚やお腹の筋肉量が増え、維持しやすくなります。持久力も身につくため、疲れにくい身体づくりにつながります。
ジョギングの正しい実践方法
ジョギングの効果を高めるには、前後にストレッチを行うのがポイント。ジョギングの前には関節の可動域を広げる動的ストレッチ、ジョギング後は、筋肉痛や疲労を防ぐ静的ストレッチを行いましょう。
ウォーキングと同様、身体の軸はまっすぐ、背筋を伸ばして腕をしっかり振るのが正しいフォームです。上半身の力は抜いて、足の着地点は真下を意識しましょう。疲れにくいフォームを維持するためにも、目線はまっすぐ前を見るようにしてください。
ジョギングの効果を高めるポイント
ジョギングはランニングとは異なり、早く走れば良いというものではありません。無理にペースを上げすぎるとキツくなって、継続しにくくなってしまいます。
もし、周りに他のランナーがいたとしても、他人のペースは気にせずに無理のないスピードを維持しましょう。また、ジョギングにおいても適度な水分補給は重要です。常に水分を摂れるようペットボトルや水筒を持ち歩くようにしましょう。
代表的な有酸素運動メニュー3:ランニング
ジョギングにも慣れてきたら、ランニングにチャレンジしてみるのはいかがでしょうか。ランニングは、ジョギングよりもさらに高い脂肪燃焼効果や筋力アップが期待できます。
ランニングの魅力
息が上がるほどの速さで走るのがランニングです。ジョギングよりも強度が高く、高い脂肪燃焼効果やスタミナアップ効果が期待できます。また、筋力がアップすることで基礎代謝が向上し、太りにくい身体へと変化します。足全体の筋力が上がるため、基礎代謝量の向上やむくみ解消などの効果が期待できるのも魅力です。
ランニングの正しい実践方法
ジョギングやウォーキングと同じように、ランニングの前後にはストレッチを行いましょう。特に足の筋肉を伸ばし、ほぐしておくことが大切です。ランニング中は背筋を伸ばして、視線は前に向けて走りましょう。
自身に合ったウェアやシューズを用意することも重要です。特に、腰や膝の関節に負担がかからないようにするためにも、シューズは専用のものを用意しましょう。動いてもストレスを感じにくい、ランニング専用のウェアも揃えられるとベストです。
ランニングも継続が大事です。同じコースばかりを走っていると、次第に飽きてくることも。ルーティーン化を意識することも大切ですが、決まったコースにこだわりすぎないようにするのが続けやすくなるコツです。
ランニングの効果を高めるポイント
ランニングを行う場合は、まず自身にあった距離を見極めましょう。初心者は5kmからスタートするのがおすすめです。
ランニングを行う時間によっては、食事のタイミングや量にも工夫が必要になります。朝走るなら夕食をしっかり食べて、起き抜けはしっかりと水分補給をしてください。人間は寝ている間に汗をかくので、起きたときは水分が足りずに血液がスムーズに流れにくくなっている可能性もあるためです。また、起きてすぐの運動は、自律神経の切り替わりができていない場合もあるので、身体がしっかり起きてから走るようにしましょう。睡眠不足のときはお休みするのが無難です。
夜走るなら昼食をしっかりと食べて走ると、エネルギー源がしっかりと吸収できたうえで走るため、脂肪燃焼率が高まります。もちろん、水分補給はしっかりと行いましょう。
効果を実感するためにも正しく実践することが大切
ウォーキング、ジョギング、ランニングと、代表的な有酸素運動の魅力を紹介してきました。どの運動を始めるにも、正しい食事や水分の摂り方、正しいフォームで実践することで、効果を最大化できます。ダイエット目的でない方も、日ごろの疲れを取るためにアクティブレストの考え方を取り入れ、有酸素運動の習慣を身につけてみてはいかがでしょうか。
有酸素運動を継続して実践するために、睡眠の質にも目を向けてみましょう。睡眠時の疲労回復効果を高めることができれば、運動のパフォーマンス改善やリフレッシュ効果を感じ、よりリラックスした状態で運動に取り組みやすくなります。Active Sleep BEDは、入眠時に角度をつけ、呼吸がしやすい姿勢にしたり、入眠後は自動で徐々にフラットな状態に戻ったりするなど快適な眠りをサポートする電動リクライニングベッドです。
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