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2022.09.02

寝つきが悪いときにはどうする?原因と改善方法

寝つきが悪いときにはどうする?原因と改善方法

快眠の条件には個人差があります。「寝つくまでに1時間はかかる」「考えごとをして眠れない」といった経験が多いようであれば、たとえ睡眠時間を確保できていても、不眠症の傾向があると考えても良いかもしれません。このような睡眠トラブルを放っておくと、集中力や記憶力の低下、情動的に不安定になるなど、日中の活動にも影響が出てしまいます。

今回は、寝つきが悪い・眠りが浅いと感じる方に向けて、寝つきが悪くなる原因や就寝前に避けるべき行動、眠れないときの対策について解説します。

寝つきが悪くなる主な原因

不眠は、なかなか眠りにつけない「入眠障害」、夜中に何度も目が覚める「中途覚醒」、朝早くに目が覚める「早朝覚醒」、どれだけ眠っても満足できない「熟眠障害」の4つに分けられます。寝つきの悪さは「入眠障害」に該当しますが、人よって不眠の原因は様々です。
寝つきが悪くなるのは、以下の要素が絡んでいると考えられています。

  • ストレス
  • 薬の副作用
  • 刺激物
  • 生活習慣の乱れ
  • 睡眠に適さない環境
  • 肉体の不調
  • 心の不調

後述の寝つきの悪さを改善する方法を参考に、不眠傾向から健全化を目指しましょう。

寝つきの悪さを改善する方法は?

寝つきの悪さを改善させるには、入眠困難の原因を特定し、根本的な解決を講じるのが一番です。加えて、自分に合った快眠方法を把握しておくことで、入眠がよりスムーズになるでしょう。寝つきを良くするために、以下でご紹介する対策を参考にして、ご自身に合う快眠方法を見つけてみてください。

  • 朝日を浴びる
  • 適度な運動をする
  • 就寝前の生活習慣を見直す
  • 入眠儀式を作る
  • 室内の温度を調整する
  • 寝具を見直す

朝日を浴びる

ヒトには「体内時計」と呼ばれる機能があり、睡眠・覚醒のリズム、自律神経、ホルモンの分泌などを制御しています。体内時計は25時間周期で動いており、外部刺激の少ない空間に隔離されたヒトは、入眠時間・覚醒時間が1~2時間ずつズレていくことがわかっています。

体内時計は日常生活から受ける刺激でズレていく約1時間分を短縮していると考えられており、もっとも重要な刺激は「光」だとされています。そのため、朝日を浴びることで、体内時計がリセットされ、睡眠リズムが安定します。毎日同じ時間に起きて朝日を浴びることで、15~16時間後 には自然と眠くなっていく習慣が作られるのです。

健康的な睡眠は、規則正しい習慣から生まれます。なぜなら、睡眠がコントロールされる体内時計によって、ホルモンの分泌量を徐々に調整したり、眠気を促したりして睡眠の準備を進めるからです。どんなに健康的に運動して、よく食べても、毎日違う時間に就寝・起床を繰り返すと不眠の原因になり得ます。

安定したライフスタイルを作るためにも、まずは朝日を浴びる習慣を取り入れるところから始めることをおすすめします。

適度な運動をする

運動習慣があると寝つきが良くなり、不眠になりにくいことがわかっています。ただし、1回だけの運動は効果が低く、運動を習慣化することが重要です。

たとえば、日本人の高齢者を対象にした研究で、1 日30 分以上のウォーキングを週5日以上続けている方や週5日以上の習慣的な運動を取り入れている方は、入眠困難や中途覚醒を起こしにくいというデータがあります。 高齢者の方や慢性的な運動不足の方で あれば、運動で睡眠改善の効果を実感できるかもしれません。

一方、激しい運動や就寝直前の運動は、脳を活性化させ睡眠を妨げてしまいます。運動を取り入れる際には、早歩きのウォーキングや軽いランニングといった中程度の負荷がかかる有酸素運動を、就寝の約3時間前まで に行うことが理想です。

就寝前の生活習慣を見直す

就寝前にリラックスする習慣を作ることは快眠に効果的ですが、眠る前に飲酒・喫煙をすると睡眠の質が下がるといわれています。アルコールは寝つきを良くすることはできますが、深く眠るレム睡眠を減らしてしまうので、熟睡しにくくなってしまうのです。一般的に、アルコールに慣れると飲む量が増えるといわれており、就寝前にお酒を飲む量が増えれば、睡眠の質がますます下がるという悪循環に陥りかねません。
また、就寝前にタバコを吸うのも避けたほうが良いでしょう。ニコチンは刺激が強く覚醒効果があるため、就寝前に喫煙をすると寝つきが悪くなります。

入眠儀式を作る

入眠儀式とは、眠る前に行うルーティンのこと。入眠儀式は、眠る前に感じる不安感やストレスを軽減して、眠りにつきやすい精神状態に導く方法です。就寝前に明日のことが気になって眠れなくなってしまった、という経験をお持ちの方も多いかもしれません。心配ごとや不安を繰り返し考えると、交感神経が活性化して眠りにくくなります。

本来であれば、就寝時刻が近づくと、脳は少しずつリラックスした状態に移ります。スムーズに入眠するためには、このような就寝前の脳の変化を妨げないように、自分にあったリラックスの方法を工夫することが大切です。

儀式というと大掛かりなことをするように聞こえますが、そんなことはありません。お風呂に入る、本を読む、服を着替える、音楽を聴く、日記を書くといった、日常的に繰り返し行う 行動が「入眠儀式」と呼ばれています。寝る前のルーティンは子どもの睡眠改善だけではなく、大人の睡眠習慣を見直す方法としても効果的です。

しかし、このときに不慣れなことをするとかえって目が冴えてしまい、リラックスできなくなってしまいます。そのため、寝る前には、普段から続けているルーティンを行うようにしてリラックス状態に導き、寝つきを良くしましょう。

室内の温度を調整する

体温調節と眠りは深く関連しています。睡眠に入ると、体は熱を放出して体温を下げようとします。深い睡眠に入ると、汗をかくほど放熱は活発になり、より体温が下がります。

就寝前の体温が低すぎると、皮膚から熱を逃がさずに体を暖かく保とうとしてしまい、体温が下がりにくくなって熟睡できなくなってしまいます。「入浴してベッドに入ると寝つきがよくなる」という話を聞いたことがあるかもしれません。これは、入浴によって体が温まる ことで、睡眠時に体温が下がりやすくなるためです。

また、温かい部屋は心地いいですが、寝室内の温度が高いと体の熱が逃げにくくなり体温が効果的に下がりません。そのため、少し涼しくて快適だと感じる部屋が、睡眠にとって理想的な環境といえます。

寝具を見直す

快眠のためには、寝つきやすい寝具を使うことも大切です。
寝具の役割は主に2つあります。1つは、睡眠中の温度や湿度を調整すること。もう1つは、体に負担がかかりにくい姿勢を維持することです。

深い眠りにつくためには、体の熱を放出して体温を下げる必要があり、睡眠には発汗が伴います。寝具は、熱を外に逃がし、発汗によって不快な就寝環境にならないように、通気性や吸湿性の良さが求められます。

寝ているときの姿勢を維持するのも、寝具の重要な役目。枕は、首のすき間を埋めて、立ち姿勢に近い形で頭を支えてくれます。

また、リラックスして入眠するために、角度を意識するという考え方もあります。ほとんどの方は平坦なベッドで眠ることを当たり前だと思われているかもしれませんが 、角度をつけることで体が楽になることも多いです。たとえば、背中の角度をつけて上半身を少し上げると、気道が確保され、呼吸がしやすくなります。体とベッドのあいだにクッションをはさむ方法や電動ベッドの利用などが挙げられます。

快眠をサポートする電動ベッド「Active Sleep BED 」は、背もたれや膝がリクライニングでき、自分にとって心地いいと感じる角度に調整できます 。起床時間を設定すると背もたれがゆっくりと起き上がり、アラームの音に頼らず自然に目覚めることができるので、「自分にとって心地よい角度で寝たい」「すっきりと目覚めたい」と考えている方にぴったりです。寝具の見直しをお考えの方は、ぜひこちらの 「Active Sleep BED」を選択肢の1つとして、ご検討ください。

眠れないときにはどうしたら良い?

睡眠習慣の改善に取り組む中でも、不安やストレスを覚える日など、どうしても眠れないと思う日もあるかもしれません。そんな時には以下の方法も試してみてください。

  • 無理に眠ろうとしない
  • 深呼吸をする
  • 睡眠時間や就床時刻にこだわりすぎない
  • リラックスタイムを作る

無理に眠ろうとしない

ベッドに入っても一向に眠気がやってこないと、「ちゃんと眠れるかな…」と不安を覚えるかもしれません。しかし、ベッドの上でそのように考えてしまう前に、思いきってベッドから出ましょう。

20分以内に眠れない場合はベッドから出るようすすめる専門家もいます。ベッドの中で「眠れない…」と考える習慣が身についてしまうと、ベッド=眠れない場所という不快な記憶と関連づけられてしまい、ますます眠れなくなる可能性があるからです。

もし眠れないのであれば、ベッドから出て別のことをして、眠たくなったタイミングで横になりましょう。なかなか眠れないと、ベッドの上でスマホやゲーム機に手を伸ばしてしまうかもしれませんが、目に負担がかかりますます眠れなくなってしまう可能性があるので、薄暗い環境にして、本を読んだり、日記を書いて気持ちを整理したりすることが良いでしょう。

深呼吸をする

「呼吸」は、私たちが生命活動を維持するために不可欠の働きであり、睡眠とも密接にかかわっています。深い睡眠に入ると、呼吸も自然と深くなります。また、深く息を吸ったり吐いたりすることで、副交感神経が優位になるため 、リラックス状態を作る方法として深呼吸は効果的です。なかなか眠れないという場合は、体を起こして、以下の手順で深呼吸をしてみましょう。

  1. 両手を重ねておなかの前にあてます。
  2. 5拍数えながら、ゆっくりと息を吸います
  3. 10拍数えながら、ゆっくりと息を吐きます。
  4. おなかが膨らんでいくのを意識して、5拍数えながらゆっくりと息を吸います。
  5. おなかが縮んでいくのを意識して、10拍数えながらゆっくりと息を吐きます。

腹式呼吸に慣れていない場合は、無理せずカウントを早くしましょう。深呼吸にはリラックス効果がありますが、やりすぎると過呼吸状態に陥ってしまう可能性があります。はじめのうちは多くても4~8回程度に留めましょう。もし息苦しさ、めまい、動悸、胸の痛みといった過呼吸の兆候を感じたら、すぐに中断してください。

睡眠時間や就床時刻にこだわりすぎない

成人に必要な睡眠時間は7時間前後といわれていますが、睡眠は体質に依存するため、一概にはいえません。6時間以下でも健康に影響はないという方もいれば、9時間寝ても睡眠不足に陥る体質の方もいます。

「午後11時から6時まで眠る」、「7時間は眠る」と決めつけずに、まずは眠れるときに眠るようにしましょう。次に、起きるタイミングだけを固定して、毎日同じ時間に朝日を浴びることを意識します。朝に光を浴びることで体内時計がリセットされ、夜になると自然に眠たくなってきます。

適切な睡眠時間の考え方や改善方法について、詳しく知りたいという方もいるかもしれません。1日にとるべき睡眠時間や睡眠不足の解消方法については以下のページでご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
1日の理想的な睡眠時間は?何時間くらい眠るべき?

リラックスタイムを 作る

眠れないときにはベッドから出て、リラックスできる音楽を聴いて気分転換し、眠気を覚えたタイミングで横になりましょう。睡眠導入用の音楽や音の動画やアプリなどを活用して、眠る前に聴き、リラックスする時間を作るのもおすすめです。川のせせらぎや波、雨、焚き火などの自然音や、リラクゼーション音楽などはリラックス作用があり、心地よい眠りを促してくれます。

眠るときに長時間イヤホンやヘッドホンを使うと、聴覚に悪影響が出る可能性もあるので注意が必要です。音楽を流すときはスピーカーを使って、かすかに聞こえる程度まで音量を絞りましょう。また、アロマの香りも入眠を助けてくれます。オレンジスイートやベルガモットなどは柑橘系の香りとして知られていますが、リラックス効果や不安を和らげる効果が期待できる香りでもあります。心を落ち着かせる音楽やアロマが、穏やかな眠りをサポートしてくれるでしょう。

まとめ

寝つきの悪さは、なかなか眠れない入眠障害にあたるとされていますが、寝つきが悪い原因はストレスや肉体的な不調、生活習慣の乱れなど、人によって様々です。ここでご紹介した、入眠儀式を作ったり、寝具を見直したりするなどの対処法を取り入れてみれば、改善につながるかもしれません。また、どうしても眠れない場合は、無理に眠ろうとせず、読書や日記をつけて気持ちを整理し、眠くなったら床につくのも良いでしょう。それでも、寝つけない、良く眠れない場合は、早めに専門の医療機関へ相談することをおすすめします。



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