飲むとよく眠れる飲み物とは。飲み物が効果的な理由やおすすめの成分を解説!
近年、睡眠の質を向上させるための飲み物が注目されています。この記事では、睡眠の質を高めたい方に向けて、睡眠前に水分補給するとなぜ効果的なのかを解説します。また、トリプトファン、カルシウム、マグネシウムなど、睡眠の質向上が期待できる成分についても紹介します。
実は、飲み物に含まれる成分によっては、睡眠の質を低下させてしまう恐れがあるものもあります。睡眠の質が低くならないように、飲んでも良い飲み物と、控えたほうが良い飲み物をまとめました。さらに、飲み物とあわせて意識したいポイントを4つ挙げています。正しく理解して、睡眠の質を改善させましょう。
なぜ飲み物を飲むとよく眠れるの?
寝る前に飲み物を飲むと、良質な睡眠が期待できます。就寝前の水分補給について、以下の3つのポイントを解説します。
- 就寝前の水分補給は大切
- 温かい飲み物はリラックス効果がある
- 飲み物に含まれる成分が重要
順番に見ていきましょう。
就寝前の水分補給は大切
私たちは睡眠中、少なからず汗をかいています。そのため、就寝する前に水分補給をすることが重要です。水分補給をせずに寝てしまうと、睡眠中の汗で体内の水分を失い、脱水症状になる可能性があります。脱水症状になると、筋痙攣を起こす恐れがあります。筋痙攣とは、筋肉がつることで、寝ている間に足がつったり、身体に不要な力がかかったりして、途中で目が覚めることにつながります。
また、水分は睡眠中の体温の調整にも欠かせません。睡眠中、私たちの身体は発汗によって体温を調整しているため、水分が不足した状態での睡眠は、発汗による体温調整ができず、睡眠の質に影響が出てしまうのです。
温かい飲み物はリラックス効果がある
就寝前に暖かい飲み物を飲むと、身体がリラックスした状態に入り、自然な入眠に効果的です。温かい飲み物を飲むと、深部体温が上昇し、その後に深部体温が徐々に低くなります。この差分が大きい分、眠気を感じやすくなり、自然な入眠の効果が期待できます。また、温かい飲み物によって気持ちがリラックスし、眠りやすい、副交感神経が優位な状態になります。
このように、就寝前に温かい飲み物を飲むことで、身体の仕組みを利用できるため睡眠の質向上の効果が期待できます。
飲み物に含まれる成分が重要
睡眠前に何か飲む際は、飲み物に含まれる成分を意識しましょう。水分補給ができれば何でも良いということではありません。身近な飲み物には、眠りを誘発する成分を含むものと、逆に眠りを妨げる成分を含むものがあります。就寝前には、眠りを誘発してくれる成分を意識しましょう。
眠りを誘発する成分と、眠りを妨げる成分、それぞれ解説します。正しく理解して、睡眠の質の改善に活用してみてください。
眠りを誘発する成分
眠りを誘発する成分は、以下の4つです。
- トリプトファン
- メラトニン
- カルシウム
- マグネシウム
トリプトファンは、体内でセロトニンという神経伝達物質の原料となるアミノ酸です。セロトニンは、リラックスや安眠に関与しており、トリプトファンの摂取によって入眠を促進することが期待できます。トリプトファンを豊富に含む飲み物は、牛乳です。
また牛乳には、メラトニンという、睡眠ホルモンと呼ばれる神経ホルモンも含まれています。メラトニンは、体内時計を調整し、睡眠リズムを制御する効果が期待できます。
メラトニンは、以下の記事でさらに詳しく解説しています。メラトニンの役割や注意点など、詳しく知るには記事をご覧ください。
メラトニンとは?睡眠ホルモンの特性と注意点
カルシウムは、神経伝達物質の放出を調節する役割を果たします。自律神経の興奮を抑える効果がある成分で、睡眠時のリラックスに効果的です。カルシウムを含む飲み物として、牛乳が挙げられます。手軽に飲みやすく、日常で取り入れやすい成分です。
マグネシウムは、神経伝達の正常化や筋肉の緊張を緩和する役割を持ちます。また、ストレスや不安の緩和にも関与し、入眠をサポートすることが知られています。マグネシウムは、一部のハーブティー、アーモンドミルク、チョコレートなどに含まれます。ハーブティーは、グリーンハーブやネトルがマグネシウムを含んでおりおすすめです。
眠りを妨げる成分
睡眠を誘発する成分とは反対に、睡眠を妨げる成分は以下の2つです。
- カフェイン
- アルコール
カフェインには覚醒作用があり、コーヒーや紅茶、エナジードリンクなどに含まれています。カフェインの摂取は、眠気を抑制し、入眠を妨げる恐れがありますので、睡眠前に飲むのは控えましょう。
アルコールは鎮静効果がある成分です。ただし、深い眠りや質の高い睡眠の妨げになる成分でもあります。アルコールを摂取することで眠気を感じることがありますが、睡眠周期で覚醒しやすくなり眠りの質の低下が懸念される成分でもあります。また、アルコールを摂取した身体はのどが渇きやすく、睡眠中に途中で目が覚めたり、脱水症状を引き起こしたりします。睡眠の質を高めたい場合は、睡眠前のアルコール摂取は控えましょう。
眠る前に飲むと良い飲み物とは
睡眠前に飲むと良い飲み物を具体的に紹介します。下記は入眠をサポートする成分を含む飲み物の一例です。
- ハーブティー
- ホットミルク
- ホットココア
- 生姜湯
- トマトジュース
- 白湯
ハーブティー
ハーブティーは、リラックス効果や自律神経を整える効果など、睡眠の質を高める効果が期待できます。様々なハーブがありますが、中でもおすすめは以下の3つです。
・カモミール
カモミールは、リラックスに良いとされています。カフェインを含まないため、覚醒作用を持ちません。そのため、入眠前に飲めばリラックスした睡眠が期待できます。
・ローズ
ローズには、気分や感情を落ち着かせるとされています。睡眠前に気分をリラックスしたいときにおすすめです。
・ラベンダー
ラベンダーには、鎮静効果があるといわれています。入眠前に飲めば、リラックス効果が期待できます。
ホットミルク
牛乳には、トリプトファンと呼ばれる成分が含まれており、この成分は睡眠ホルモンを作る原料です。トリプトファンは、人間の体内では作り出すことはできないため、食べ物や飲み物から摂取する必要があります。
また、牛乳にはカルシウムも豊富に含まれています。カルシウムは、副交感神経を優位にし、リラックスできる働きが期待できるため、睡眠前のリラックスタイムにぴったりです。
ホットココア
ココアには、テオブロミンという成分が含まれます。テオブロミンは、自律神経を整えて寝付きをよくする働きがあります。ココアには調整ココアやピュアココアなど様々な種類が存在しますが、その中でもおすすめは、ピュアココアです。
お湯で作ったピュアココアが苦手な場合、牛乳で作るのがおすすめです。牛乳でココアを作ることで、睡眠ホルモンといわれるメラトニンの生成が期待できます。ただし、メラトニンの生成は飲んでから1~2時間後です。そのため、入眠直前に飲むのではなく、入眠から逆算して2時間前を目安に飲むようにしましょう。
生姜湯
生姜湯は、お湯に生姜を入れた飲み物で、ホットジンジャーとも呼ばれます。市販品でも問題ありませんが、生の生姜をスライスして自分で作ったものがおすすめです。生姜から期待できるのは、血行を良くして身体を温める効果です。身体はゆっくりと温まるため、入眠の1~2時間前に飲むと良いでしょう。
トマトジュース
トマトジュースには、GABAという成分が多く含まれています。GABAが持つ効果は、リラックスや入眠のしやすさです。睡眠前のトマトジュースは、砂糖不使用のものがおすすめです。
白湯
白湯は、一度水を沸騰させて、50度前後まで冷まして飲みます。白湯は身体を温めてくれるため、入眠の1~2時間前からゆっくりと飲みましょう。白湯にはカフェインや糖質は含まれません。手軽に作れるため、睡眠前の水分補給として習慣化してみてはいかがでしょうか。
眠る前に控えたほうが良い飲み物とは
眠る前におすすめの飲み物を紹介しましたが、反対に控えたほうが良い飲み物もあります。ここでは、以下の3つを紹介します。
- カフェインを含む飲み物
- アルコール
- 砂糖を多く含む飲み物
これらは、睡眠の質を高めたい方にはおすすめできません。もし、睡眠前に日常的にカフェインやアルコール、砂糖を含む飲み物を飲んでいる場合は、睡眠前は控えるようにしましょう。睡眠の質にどのような影響があるか、順番に解説します。
カフェインを含む飲み物
カフェインには、眠気を誘うアデノシンの働きを阻害する作用があります。摂取しすぎると、睡眠障害を抱えるリスクがあります。また、カフェインには利尿作用があるため、睡眠中にトイレに行きたくなり、中途覚醒につながる可能性があります。
カフェインは、お茶、紅茶、コーヒーなどに含まれます。カフェインは、摂取後2~8時間後に血中濃度が半減しますので、目安として入眠の6時間前からはカフェインの摂取は控えるようにしましょう。
アルコール
アルコールは、睡眠の質に影響がある成分です。夜中に目が覚める回数が増えたり、その結果睡眠時間が短くなったりする傾向があります。また、アルコールを摂取した状態で寝ると閉塞性睡眠時無呼吸を引き起こしやすくなる可能性があります。
砂糖を多く含む飲み物
睡眠前には、砂糖を多く含む飲み物はおすすめできません。砂糖をたくさん摂取すると血糖値が上昇、覚醒に関するホルモンが分泌され、睡眠の質が低下するためです。せっかく睡眠の質向上が期待できる飲み物を用意しても、砂糖が多く含まれていると悪影響が出てしまうこともあります。たとえばココアの場合は、砂糖が含まれていないピュアココアを選ぶ、トマトジュースの場合は無糖の商品を選ぶなど、砂糖を含まない飲み物を選びましょう。
飲み物以外で眠れないときに意識すると良いこと4選
入眠前の飲み物以外にも、眠れないときに意識すると良いことが4つあります。
- 入浴
- 香り
- 音楽
- 睡眠環境
それぞれ、解説します。より質の高い睡眠を求めるのであれば、飲み物に加えてこれらを意識してみましょう。
入浴
入浴は、体温を一時的に上げてくれます。入浴後に体温が下がるタイミングで、入眠しやすい状態を自然に作ることができます。そのため、入浴によって一度体温を上げることがポイントです。
入浴は、就寝の2~3時間前にしましょう。無理に熱めの湯温を意識する必要はありません。体温の上昇が0.5度くらいでも、寝付きへの効果は認められているためです。また、半身浴でも寝付きへの効果は認められています。自分の体調や好みに合わせて、入浴方法を決めましょう。
香り
香りには、自律神経を整える効果があります。それが、心や身体の緊張をほぐして、リラックスへとつながると考えられています。人により香りの好みや印象が異なるので好きなアロマを探してみましょう。ここでは、代表的な香りを3種類ピックアップしました。
・ラベンダー
ラベンダーの特徴は、上品でフローラルな甘い香りです。ラベンダーの香りは、心身の緊張を和らげてくれる効果が期待できます。寝る前に気持ちを落ち着かせたいときにおすすめの香りです。
・ベルガモット
ベルガモットは、オレンジやレモンを連想させる柑橘系の香りです。ベルガモットの精油には、「酢酸リナリル」や「リナロール」などの成分が含まれます。これらの成分は、緊張を和らげてくれる鎮静作用が期待できます。
・スイートマジョラム
スイートマジョラムは、甘さとスパイシーさがミックスされた香りです。スイートマジョラムには交感神経の働きを抑えて、副交感神経の働きを活発にする効果があります。副交感神経は身体をリラックスさせる作用があるため、就寝前に嗅ぐ香りとして適しているといえるでしょう。
香りの種類や効果については、以下の記事でさらに詳しく解説しています。
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音楽
音楽の影響は様々です。一部の音楽は、自律神経を落ち着かせて、睡眠の質改善を促します。睡眠時にリラックス効果が期待できる音楽には、いくつか特徴があります。
- 歌声が入っていない
- 自然の音
- 高周波音をだす音
これらの特徴に該当した音楽は、インターネット上でも検索可能です。再生の際は、音量を下げて聴くようにしましょう。また、入眠後は脳を覚醒状態にさせないよう、スマートフォンや音楽プレーヤーのスリープタイマーの活用をおすすめします。
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睡眠環境
睡眠環境は、睡眠の質に影響を与えます。睡眠環境を構成するアイテムは、照明、ベッド、布団、枕などです。睡眠の質を高めるためには、睡眠環境を見直すことも1つの手です。
たとえば枕は、高さが合っていないと首や肩に負担がかかってしまいます。敷布団やマットレスと、後頭部から首にかけての隙間を埋められる高さが必要です。
マットレスや敷布団は、製品によって硬さが異なります。硬すぎても柔らかすぎても、睡眠の質に影響する恐れがあります。自分に合ったマットレスや敷布団を探すポイントは、立っているときと同じ状態の背骨の形を維持できるものを選ぶことです。
掛け布団は、保温性や重みがポイントです。睡眠中は身体から熱が奪われやすい状態だからです。体温が低下しすぎないように、保温性のある掛け布団を選びましょう。また、重すぎる布団は寝返りに支障が出てしまいます。これらのポイントを踏まえて掛け布団を選びましょう。
飲み物から手軽に睡眠を見直してみましょう
睡眠の質を改善するには、水分補給をすること、その際に効果的な飲み物を飲むことがポイントです。睡眠前には、眠りを誘発する成分が入った飲み物を飲んでみましょう。
また、飲み物とあわせて取り入れたいのが、良質な睡眠環境です。しかし、自分にとって眠りやすい睡眠環境がわからないという方もいるかもしれません。そんな方には、Active Sleepがおすすめです。Active Sleepには、ベッドに角度をつける機能が搭載されています。そのため、自分に合った、眠りやすい角度にして入眠できます。
また、Active Sleepは、マットレスの硬さ変更も可能です。スマートフォンアプリやリモコンで、お好みの硬さに調節が可能です。このメリットは、1つのマットレスで硬めと柔らかめ、どちらの寝心地でも眠れる点です。
スマートフォンアプリ「Active Sleep App」は、「HomeLink」と連携できます。連携すれば、睡眠状態にあわせて家電を稼働させることができます。就寝に合わせて自動で照明を消したり、BGMの音量を徐々に下げたり、起床時にカーテンを開けたりなど、寝室環境のカスタマイズができます。
睡眠環境を見直したいと考えている方は、この機会にぜひActive Sleepをご検討ください。