寝室に置く観葉植物の選び方
部屋に落ち着いた印象を与える観葉植物は、リラックスしたい寝室におすすめのインテリアです。しかし、多くのメリットがある一方で、観葉植物を部屋に置くことにはデメリットもあります。
ここでは<strong>寝室に観葉植物を置くメリットやデメリット、寝室に適した観葉植物の種類などをご紹介します。</strong>
そもそも観葉植物とは?
観葉植物は葉の形や大きさ、色、模様といった見た目を楽しむ栽培植物の総称です。屋内に置かれるケースが多く、そのため直射日光が当たらなくても育つ「耐陰性」の植物が観葉植物として人気です。中には日当たりを好む観葉植物もあるので、実際に寝室に置く際には植物の性質を把握して配置を考えましょう。
かつて観葉植物は熱帯・亜熱帯地方原産の常緑植物がほとんどでした。現在は品種改良の技術が発達し、他の地方原産の植物も観葉植物として楽しまれるようになってきています。
寝室に観葉植物を置くメリット
観葉植物には加湿効果や空気清浄効果、リラックス効果があり、寝室に置くことで様々なメリットをもたらします。以降で観葉植物のメリットを細かく見ていきましょう。
加湿効果が期待できる
植物は生命活動の一つとして「蒸散」を行っています。蒸散はいわば植物にとっての呼吸です。内部の水分を水蒸気として空気中に放出します。
室内に観葉植物を置くことで、蒸散をして水蒸気を放出するため、空気を加湿する効果があります。寝室に置くことで、空気の乾燥を抑えてくれるのは、観葉植物を置くメリットといえるでしょう。
空気清浄効果が期待できる
植物は二酸化炭素を吸収して酸素を放出します。「光合成」と呼ばれる働きです。寝室に植物を置くことで、寝室の二酸化炭素濃度を軽減させる効果もあります。
また、植物は空気中の二酸化炭素を取り込む際にホルムアルデヒドやトルエンといったシックハウス症候群の原因にもなる有害物質を一緒に吸収。酸素として放出します。
リラックス効果が期待できる
植物の緑色は人間の目をリラックスさせます。緑色自体に目の疲労・緊張を和らげたり、脳を活性化させたりといった効果があるためです。
さらに、植物は「マイナスイオン」を発生してくれます。マイナスイオンは滝や噴水からも放出される分子で、気持ちをリラックスさせるといわれています。
観葉植物の設置は、寝室を森林のような目に優しく心が落ち着く環境に近づけてくれるのです。
リラックス効果を期待して、寝室に観葉植物を置くのであれば、寝室の主役、ベッドの見直しもおすすめです。
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育てる楽しみもできる
観葉植物はインテリアとしての機能だけでなく、「育てる楽しみ」も与えてくれます。
種類にもよりますが、観葉植物には水やりが必要です。日の当たり具合や温度への注意も大切。手をかけて植物を育てるのは心の癒しになります。
水やりを日々のルーティンに加えれば日常生活のリズムづくりにも役立つでしょう。そうやって育てた植物なら、鑑賞する喜びもひとしおです。
寝室に観葉植物を置くデメリット
心に安らぎを与えてくれる観葉植物ですが、寝室に置く場合にはデメリットがあります。設置前にはデメリットも押さえて対策を考えておくと良いでしょう。
害虫対策が必要
観葉植物は害虫がつくと枯れてしまいます。害虫が発生しないように対策し、発生してしまったら除去しなくてはなりません。
害虫が観葉植物につく主な原因は「環境が合わないこと」。観葉植物が置かれた場所の通気性が悪かったり乾燥しすぎていたりすると害虫が発生します。
害虫発生の抑制や除去に手間がかかるのは観葉植物を置くデメリットです。
耐陰性が足りないと枯れてしまう可能性も
植物が、日が当たりにくい環境に耐える力を「耐陰性」といいます。耐陰性の度合いは種類によって様々です。観葉植物には耐陰性の高いものが多いのですが、中には日当たりが弱いと枯れてしまう種類もあります。
人間が寝るための寝室は多くの場合日当たりが良くありません。枯らさないように日当たりを工夫するのは手間がかかります。それこそ、枯れてしまったら処分するのも大変です。
そうならないためにも、耐陰性の高い観葉植物を選ぶようにすると良いでしょう。
世話を手間と感じることも
観葉植物は生き物です。水をあげたり葉を拭いたりといった世話をしないと枯れてしまいます。どうしても生じる手間は観葉植物を置くデメリットにもなり得るでしょう。植物を育てた経験が少ない初心者は、なるべく世話する手間が少ない品種を選ぶのがおすすめです。
ペットがいる家庭での注意
動物を飼っている家庭の場合、観葉植物の種類によってはペットにストレスを与えたり、危ない誤飲の原因になったりします。
犬を飼っているならポトス・ドラセナ・アロエ・アイビー・モンテスラなどの観葉植物は避けましょう。
ドラセナ・アロエ・ポトス・ユリ科の植物は、猫にとって毒性が強い植物です。
ペットに合わせた種類を選べば問題ありませんが、リスクがあるのはデメリットだといえます。
観葉植物を選ぶ際のポイント
ここでは寝室に置く観葉植物の選び方を解説します。あなたの寝室にぴったりの観葉植物を探してみてください。
寝室の明るさを基準に選ぶ
まずは寝室への日光の入り具合によって種類を選定します。観葉植物の耐陰性(日光が少なくても耐えられる度合い)と寝室の日当たりがマッチしていないと枯れてしまうリスクもあります。
日があまり差し込まない寝室の場合には耐陰性が高い種類が適しています。
日光が良く入る部屋なら、その光が強い直射日光なのか柔らかい日差しなのかを見極めるのが大切。観葉植物の種類ごとに好む日差しの強さが異なるためです。
事前に調べたり、購入先の店員さんに聞いたりして、明るさに合う観葉植物を購入しましょう。
乾燥に強い品種を選ぶ
観葉植物を育てる上では乾燥させないための水やりが不可欠。ですが、必要な水やりの頻度は種類によって変わってきます。初心者には水やりの回数が少なくても済む品種がおすすめ。うっかり水やりを忘れてしまってもすぐに枯れてしまう心配がないためです。
寝室は家の中でも特にエアコンを使う機会が多い部屋。乾燥しやすい環境なので、観葉植物の乾燥への耐久性をしっかりチェックして選びましょう。
部屋の広さを考慮して選ぶ
寝室の中で観葉植物が占めるスペースを考慮した上で適度な大きさのものを選ぶのもポイント。
観葉植物の大きさは「号」という単位で表されます。
- スモールサイズ…3~5号
- ミドルサイズ…6~8号
- ビッグサイズ…9~10号
3~5号はスモールサイズで、インテリアとして気軽に設置できる大きさです。6~8号はミドルサイズ、部屋の印象をがらっと変えたいときに便利です。ビッグサイズは9~10号、かなり大ぶりなので、寝室が広くてスペースを持て余している方におすすめです。
見た目で選ぶ
インテリアとしての機能も果たす観葉植物を選ぶ際には見た目も重要です。観葉植物の見た目の違いが表れるのは「葉の色つや」「茎・幹の太さ」「根の張り方の力強さ」など。
基本的には好みで選んで問題ありませんが、その観葉植物が寝室の環境できちんと育つかを確認してから購入しましょう。
インテリアのテイストに合わせて選ぶ
寝室のインテリアのテイストに合わせて観葉植物を選ぶと部屋の印象に統一感を持たせられます。
観葉植物との相性が特に良いのがナチュラルテイストの部屋。サイズを問わずにマッチします。落ち着いた色味の鉢に入れればさらにおしゃれに。モダンテイストな寝室にはどっしり感があって葉が大きな観葉植物が適しています。スタイリッシュな印象を強調してくれるのが魅力です。和テイストの部屋なら葉が細くて緑が濃いものが合います。
寝室に置いたときのイメージを頭に描きながら、観葉植物選びを楽しんでみてください。
観葉植物を育てる際の注意点
観葉植物は生き物です。置く環境への配慮が欠けたり世話の仕方を間違えたりすると枯れてしまう可能性もあります。観葉植物を育てる際の注意点を以下でご紹介します。
水やりのタイミング・量について
観葉植物を育てるのに欠かせない水やり。気を付けたいのは水をやるタイミングと量です。
水をやるタイミングの目安は土が白っぽく乾燥したときです。一度水をあげたら土が乾いた状態になるまで次の水やりは控えるのが基本。頻繁に水やりすると根腐れする可能性があります。一度の水やりでたっぷりあげるのもポイント。観葉植物の根っこは土の深い部分にまで張っています。鉢の底から水が流れるくらいにあげないと根に届きません。
また、観葉植物は葉からも水を吸収するので霧吹きで水をかける「葉水」も忘れずに行いましょう。
カビの防止
他のスペースに比べて風通しが良くない寝室ではカビが発生しがちです。カビは観葉植物にも発生します。特に注意したいのが鉢の中。湿気が溜まって白カビがつくことがあります。葉や土につく白い粉のようなものが白カビです。
風通し・通気性の悪さは人間にとっても悪影響。定期的に窓を開けて換気をして、人と観葉植物の両方に暮らしやすい環境を作りましょう。
雨が続いて窓が開けられない時期には、家の中でなるべく風が通る場所に観葉植物を移しておくとカビが生えにくくなります。
寝室におすすめの観葉植物5選
ここでは寝室におすすめの観葉植物を種類ごとに解説します。
モンステラ
耐陰性があり、日当たりの悪い部屋でも育てられるモンステラ。大きくて色が濃い葉が特徴で、初心者でも育てやすい観葉植物です。
日陰でも育てられますが、優しい日光もモンステラの大好物。寝室の窓際に置いてカーテン越しに光が当たるようにするのがおすすめです。
育てるときのポイントは霧吹きでの葉水。ハダニ防止になります。
モンステラはハワイで神聖なものとされる植物で、現地の言葉では「湧き出る水」という意味。名前の由来を知っていると眺めたときに一層心が癒されます。
パキラ
星形に広がる葉が印象的なパキラ。100円ショップでも販売されていることからも育てやすさがうかがえます。耐陰性があって乾燥や寒さに強い、丈夫な植物です。
ただし、日当たりがあまりに悪いときれいな形に育たないことがあります。日当たりと通気性が良い場所に置くのがベストです。
パキラは小さい状態でも販売されていますが、高く成長するので広めのスペースがある寝室におすすめです。
サンスベリア
「トラノオ」の別名を持つ、まっすぐ伸びた葉が特徴のサンスベリア。葉の形状にバリエーションがあるので、好きな形を探してみるのも楽しいかもしれません。
日光を好みますが日陰でも育てられます。葉の中に貯水する性質があり、うっかり水やりを忘れてしまっても多少なら耐えてくれるのも魅力です。
手頃なサイズに育つサンスベリアは寝室に気軽に置けるインテリアになります。
イングリッシュアイビー
日陰でも育つ耐陰性と水耕栽培のしやすさから人気を博しているアイビー。暗い場所でも丈夫に育つ性質は寝室向きだといえます。
ツタ状のかわいらしい見た目が特徴。小ぶりの鉢植えもあり、あまりスペースが取れない寝室でも育てやすい植物です。
テーブルヤシ
ヤシの木のような見た目なのにテーブルほどの広さがあれば育てられるテーブルヤシ。寝室をアジアンテイスト・南国テイストに仕上げたいときに便利な観葉植物です。
日当たりの良い場所を好む植物ですが耐陰性も備えており、寝室でも充分に育てられます。病気にかかりにくいのも初心者が育てやすいポイントです。
ゆっくり成長をするため、急に大きくなりすぎることなくサイズの点でも管理しやすいでしょう。
自分の寝室に合った観葉植物を取り入れよう
部屋の印象を一気に変えるにもワンポイントのアクセントにするにも使いやすい観葉植物。生き物なので育てる上での配慮は欠かせないものの、丈夫で育てやすい種類を選べばそれほど負担を感じずに育てられます。
リラックス効果を発揮する観葉植物を、寝室のインテリアとして置いてみてはいかがでしょう。