羽毛肌掛け布団とは?特徴や選び方を解説
羽毛肌掛け布団は、春先の肌寒さやエアコンによる冷えが気になるときに役立つ布団です。今回は、羽毛肌掛け布団の特徴や選び方を詳しく解説するとともに、羽毛肌掛け布団を使ってより快適な睡眠環境を作るポイントも紹介します。
羽毛肌掛け布団とは
掛け布団には、「本掛け布団」「合掛け布団」「肌掛け布団」の3種類があります。本掛け布団は冬の寒い時期に、続いて厚みのある合掛け布団は春秋に適した布団です。肌掛け布団は、本掛け布団や合掛け布団よりも軽く、少し肌寒い時期やエアコンによる冷えが気になる夏などに活躍します。肌掛け布団のうち、中材として羽毛が使われているタイプが羽毛肌掛け布団です。ここでは羽毛肌掛け布団の特徴を詳しく解説します。
羽毛肌掛け布団が使えるシーズン
羽毛肌掛け布団は、基本的に季節を問わず使用できます。特に、肌寒さやエアコンによる冷え対策に役立つため、5~10月に活用しやすいでしょう。たとえば、夏場は羽毛肌掛け布団単体で、春や秋の肌寒い時期は、 タオルケット・毛布などと組み合わせて使用すると快適な睡眠環境を整えることができます 。 さらに、真冬の寒い時期でも毛布や本掛け布団と組み合わせて使用できます。このように、羽毛肌掛け布団は組み合わせ次第でオールシーズン使える寝具です。
中材の素材について
肌掛け布団の中材は、商品によって様々です。たとえば、蚕の繭から作られる真綿 は、古くから高級品として扱われ布団や座布団などに活用されてきました。真綿は、吸湿性が高く肌触りが良いといった魅力がありますが、耐用年数が短い点がデメリットです。
また、ウール が使われた肌掛け布団もあります。吸湿性や放湿性の高い素材ですが、保温性が羽毛より やや劣ります。
近年は、合成繊維であるポリエステルを活用した掛け布団も多くあります。天然素材よりも安価ですが、他の中材に比べて吸湿性に劣る点がデメリットです。
一方、羽毛は空気を含む特性があり高い保温性が特徴です。さらに、吸湿性と放湿性にも優れているため、季節を問わず使用できます。
こうした羽毛の特性を踏まえると、肌掛け布団は羽毛が中材として使用されている商品がおすすめです。 しかし、性能が良い分、他の中材のものと比べると価格が高くなりやすい点が羽毛の数少ないデメリットといえるでしょう 。
羽毛肌掛け布団の選び方を知りたい!
羽毛肌掛け布団は様々な製品があるため、どれを選べば良いかわからないという方も多いでしょう。羽毛肌掛け布団を選ぶ際は、羽毛の比率(ダウン率)や種類(グース・ダック)、サイズ、側生地の素材などを比較することが大切です。続いては、羽毛肌掛け布団の選び方を、項目ごとに解説します。
羽毛の比率は90%以上がおすすめ
羽毛布団の中材には、「羽毛(ダウン)」「羽根(フェザー)」の2種類が使われています。2種類の中材のうち、羽毛が使われている比率を「ダウン率」と呼び、布団によって異なるため選ぶ際には確認しましょう。
ダウン率が50%以上のものを羽毛布団といい、ダウン率が高いものほど良質とされています。特に、ダウン率90%以上は、軽さや暖かさを実感しやすいため、羽毛布団を選ぶ際の基準にすると良いでしょう。
ダック・グースの違い
羽毛布団の中材に使われるダウンは、「ダック(アヒル)」や「グース(ガチョウ)」から採取されたものです。グースはダックよりも体が大きく、グースのダウンも体に比例して大きく、弾力性や柔軟性に富んでいます。グースは軽くて掛け心地が良く、保温性に優れています。また、グースはダックと比較して育成に時間がかかるため、ダックよりも供給が少なくなっています。 こうした理由から、グースは高級な羽毛布団に使われていることが多く、ダックのほうがグースよりも安価に設定される傾向があります。
睡眠時の状況に合ったサイズを選ぶ
マットレスのサイズ | 羽毛肌掛け布団のサイズ |
セミシングル(91cm×191cm) | セミシングル(140cmx190cm) シングル(150cmx210cm) |
シングル(97cm×195cm) | シングル(150cmx210cm) |
セミダブル(120cm×195cm) | シングル(150cmx210cm) ダブル(190cm×210cm) |
羽毛肌掛け布団は、寝相や就寝時の環境に合わせて選びます。 羽毛肌掛け布団は柔らかく身体にフィットしますが、寝相が悪い方の場合だと羽毛肌掛け布団がずれてしまうことがあります。その場合は、ひとつ大きいサイズの羽毛肌掛け布団を選ぶと良いでしょう。
また、パートナーと2人、お子さまなどと複数人で寝るという方は、2人で1枚の羽毛肌掛け布団であればダブルサイズを選びます。ただし、2人で1枚だと、どちらかが肌掛け布団からはみ出てしまう場合もあるでしょう。その場合は、シングルの羽毛肌掛け布団を2枚用意して、ひとりずつ使用するのもおすすめです。睡眠時状況や寝相に合わせて、羽毛肌掛け布団のサイズを選択しましょう。
側生地の素材は綿がおすすめ
布団の中材を覆う布地を「側生地(がわきじ)」といいます。側生地の種類も、綿やポリエステルなど様々です。中には、天然素材と化学繊維の混合素材が使用されたタイプもあります。
化学繊維のポリエステルは比較的安価ですが、吸湿性に劣るため蒸れやすい点がデメリットです。一方、綿は通気性や吸水性、保温性に優れています。コストを重視する場合はポリエステルが向いていますが、性能の高さで選ぶ場合は綿がおすすめです。
このように、睡眠の質には中材だけでなく側生地の素材も影響します。 羽毛肌掛け布団を選ぶ際は、側生地 の素材も確認しておきましょう。
Active Sleepが提供する羽毛肌掛け布団「DOWN COMFORTER LIGHT」シリーズは、どれもダウン率90%以上 です。サイズは、セミシングルからダブルまで 取り揃えています。また、側生地は綿100%にこだわっており、中材の羽毛と合わせて快適な睡眠をサポートします。「DOWN COMFORTER LIGHT」の概要については、以下のページをご覧ください。
羽毛肌掛け布団の快適な使い方
羽毛肌掛け布団は季節を問わず活躍する寝具ですが、快適な睡眠を得るためには環境を整えることも大切です。続いては、シーズンごとの活用方法や毛布・タオルケットとの違い、寝床内気候について紹介します。
季節に合わせた羽毛肌掛け布団の使い方
羽毛肌掛け布団は軽いため、他の寝具と組み合わせて活用できます。たとえば、肌寒さが気になる春先や秋口は、羽毛肌掛け布団の上から毛布をかけると良いでしょう。本格的な冬には、本掛け布団と組み合わせて使う方法がおすすめです。本掛け布団は、羽毛肌掛け布団より厚みがあり、10~4月の寒い時期に活躍します。本掛け布団と重ねるときは、肌掛け布団のほうを下にしましょう。
羽毛肌掛け布団は、初夏から晩夏にかけて、エアコンによる冷え対策をする際にも役立ちます。吸湿性や放湿性に優れているため、夏でも蒸れにくく快適です。また、薄手のタオルケットと組み合わせて使うのも良いでしょう。少し汗ばむ室温ならタオルケットの上に羽毛肌掛け布団をかけて汗を吸いやすくし、少し涼しい室温なら羽毛肌掛け布団の上にタオルケットをかけることで保温効果を高めるなど、室温に合わせて快適な睡眠環境を整えることができます 。暑いからとつい部屋を涼しくしてしまいが ちな夏こそ、羽毛肌掛け布団を活用したい季節といえるでしょう。
毛布やタオルケットは羽毛肌掛け布団とどう違う?
羽毛肌掛け布団は、ダウンケットと呼ばれることもあります。同じような寝具として、毛布やタオルケットが挙げられますが、ダウンケットとは違いがあります。
種類 | 素材 | 特徴 |
羽毛肌掛け布団 | 羽毛 | 保温性、吸湿性が高い |
毛布 | ウール、ポリエステルやアクリルなどの化学繊維 | 肌触りが良い、保温性が高い |
タオルケット | 綿 | 吸水性、吸湿性が高い、手入れがカンタン |
毛布は一般的に、ウールもしくはポリエステルやアクリルなどの化学繊維で作られた寝具です。特に、天然素材が使われた毛布は肌触りがよく保温性に優れています 。羽毛肌掛け布団とは、重さ・使用できる季節の点で異なります。薄くて軽い羽毛肌掛け布団に対して、毛布は素材にもよりますが重量があります。羽毛肌掛け布団よりも吸湿性が低いため、冬などの寒い時期の使用が中心になります。
タオルケットは 、名称のとおり綿のタオル地で作られた寝具で、さらりとした肌触りが特徴です。羽毛肌掛け布団との主な違いは、吸水性と手入れのし易さが挙げられます。綿のタオル地でできているタオルケットは汗を吸い取るため、汗ばむ夏に重宝します。夏場は寝汗をかきやすく、洗うのが大変な毛布や布団にできるだけ汗をつけたくないと考える方もいるでしょう。タオルケットが身体に触れるように使い、その上から羽毛肌掛け布団を使用することで寝汗をかいても安心です 。また、洗濯をしやすい点もタオルケットの特徴です。羽毛肌掛け布団の中には洗える製品もありますが、一般的にはクリーニングに出して手入れをします。その点、タオルケットは洗濯機でカンタンにお手入れができます。
パラマウントベッドでは、ふんわりした肌触りで冬でも毛布代わりに使えるTOWELKET by Active Sleepをご用意しています。綿ならではの吸湿性や通気性、乾きやすさも兼ね備えており、春夏秋冬快適にお使いいただけます。詳細は下記よりご覧ください。
快適な寝床内気象を作る
寝床内気象(しんしょうないきしょう)とは、寝具と身体の間にできる空間の温度・湿度を表す言葉です。快適な睡眠を得るためには、湿度50%~60%・温度33度前後が適しているといわれています。つまり、単純に温かい状態を保つだけで、快適な眠りに近づくわけではありません。多湿もしくはあまりに乾燥した状態は不快に感じやすく 、安眠できる環境とはいえないでしょう。寝苦しさを回避するためには、快適な寝床内気候を保つことが大切です。
羽毛肌掛け布団は、吸湿性・保温性に優れており、暑い時期から涼しい時期まで季節を選ばず使用できます。また、本掛け布団や毛布、タオルケットなどと組み合わせて使うことで、寒い冬でも大丈夫。季節や気温に合った寝床内気候を作るのに役立ちます。
羽毛肌掛け布団を長く使うためには
肌掛け布団を含む羽毛布団の寿命は、10~15年程度といわれています。丁寧にお手入れをすれば、さらに長く使えるでしょう。せっかく良質な羽毛肌掛け布団を購入するのなら、より長く使いたいものです。続いては、羽毛肌掛け布団を長く使うためのポイントを解説します。
定期的に陰干しをして湿気を逃がす
羽毛肌掛け布団を快適に使うためには、月に1~2回程度風通しの良い場所で陰干しをしましょう。羽毛肌掛け布団は、吸水性や放湿性に優れていますが、使用後は湿気が溜まります。そのまま放っておけば、羽毛の質に影響するだけでなく、ダニや雑菌が繁殖してしまうことがあります。定期的に陰干しをすることで、湿気がなくなりふんわりとした羽毛布団らしい軽さや柔軟性が戻ります。
基本的に天日干しも可能ですが、製品によっては天日干しができないタイプもあるため注意が必要です。また、長時間天日干しをすると、 側生地が傷む可能性があるため、天気が良い日に片面1時間程度干すと良いでしょう。
中身の空気を定期的に入れ替える
羽毛肌掛け布団の中材は、ダックやグースなどの水鳥の羽毛が使われています。羽毛には油脂分が含まれており、ニオイが気になる方もいるでしょう。特に、湿気の多い時期はニオイがこもりやすくなるため注意が必要です。
ニオイが気にならずに眠るためには、定期的に布団の中の空気を入れ替えることをおすすめします。羽毛肌掛け布団を小さく畳んで、ゆっくりと空気を押し出しましょう。簡単な作業ですが、中の空気が入れ替えられるためニオイ対策に適しています。
畳んだり収納したりする際の注意点
羽毛肌掛け布団を、畳んだり収納したりする際にも注意が必要です。起床後すぐに畳むと、就寝中に吸収した湿気や体温で温まった空気が布団内にこもりやすくなります。まずは、熱や湿気を逃がしてから、畳んだり収納したりするようにしましょう。この一手間で、より長く清潔に使うことが可能です。
また、押し入れの中の湿気対策をしておくこともおすすめします。たとえば、押し入れにすのこを敷いておくと、通気性が上がるため湿気がこもりにくくなるでしょう。
水洗いしたい場合はクリーニングへ
羽毛肌掛け布団は、水洗いができるタイプも多々あります。しかし、サイズが大きいため家庭用の洗濯機で洗うのは難しい場合もあるでしょう。家庭用の洗濯機で洗えたとしても十分に乾燥させる必要もあり、乾燥が不十分であればカビや悪臭の原因になります。また、中には水洗いができないタイプもあるため、洗濯表示マークを確認することも大切です。
こうした手間を考えると、クリーニングサービスを利用したほうが安心でしょう。ただし、羽毛はデリケートな素材であり、洗いすぎると傷んでしまう可能性があります。普段は、陰干しでメンテナンスをしながら、数年に1度クリーニングに出すと良いでしょう。
Active Sleepが提供する羽毛肌掛け布団「DOWN COMFORTER LIGHT」シリーズは、寒暖差が激しい季節の変わり目にも活躍します。詰めものの重量も0.25~0.6kgほどと軽量 ですので、お手入れや持ち運びも簡単です。長くご愛用いただける羽毛肌掛け布団「DOWN COMFORTER LIGHT」シリーズの概要は、下記のページをご覧ください。