朝にスッキリ起きる方法と「起きられない」の解消ポイント
「朝が苦手でスッキリと起きられない」とお悩みの方は多いのではないでしょうか。寝起きの倦怠感を軽減して気持ち良く目覚めるための方法をご紹介します。また、朝の倦怠感につながる原因もまとめました。
朝がスッキリと目覚められない原因4つ
睡眠時間や睡眠の質の低下によって、目覚めのスッキリ度は変わってきます。ここでは、朝が気持ちよく起きられない4つの原因について解説。それぞれが睡眠とどう関わっているのかを紹介します。
体内時計が乱れている
体内時計が乱れると、「朝に起床し夜に就寝する」という生活リズムが崩れてしまいます。体内時計が乱れる要因のひとつとして挙げられるのが、強い光です。私たちの身体には、「朝に起床して日中は活動し、夜になると眠気を覚えて就寝する」という1日周期の生体リズムが備わっています。この生体リズムを調節するシステムが「体内時計」です。
体内時計は心臓や血管、胃腸など体内の様々な場所に存在していますが、各部位の体内時計へ指令を出す「中枢時計」は、左右の目の視神経が交差する部分にある「視交叉上核(しこうさじょうかく)」に存在しています。
体内時計の中枢時計は、朝の強い光を浴びることで「今は朝だ」という指令を他の部位に存在する体内時計(末梢時計)へと伝えます。これによりヒトの身体は活動モードになりますが、「夜になっても明るい環境で働き続けている」「就寝直前までパソコンやスマートフォンの強い光を浴びている」というような生活スタイルを続けていると、体内時計が「今はまだ日中だ」と勘違いしたままとなり心身が休まりません。自身の体内時計と実際の時間帯との間に大きなギャップが生まれてしまい、その結果、「眠るべきときに眠れない」「スッキリと起きられない」といった悩みにつながるのです。
自律神経が乱れている
自律神経とは、自身の意思とは関係なく24時間働き続けている神経のことです。心身を興奮させ活動モードにする「交感神経」と、心身を休息モードにする「副交感神経」の2種類から成ります。交感神経と副交感神経のバランスが適切にとれていれば、心身の健康が保たれます。しかし、不規則な生活習慣や心理的・環境的ストレスによって自律神経の働きが乱れると、交感神経が優位なままになり、夜になっても心身を上手く休められず睡眠の質が下がり、寝起きの悪さにつながってしまうのです。
寝具が合っていない
使っている寝具が身体に合っていないと、睡眠の質が下がり寝付きや寝起きが悪くなります。たとえば、硬すぎるマットレスを使っていると腰や肩で体重を支えるかたちになり、痛みや疲れにつながります。逆に、柔らかすぎるマットレスは身体が沈み込みすぎてしまい、寝返りが打ちにくくなってしまいます。寝返りが打ちにくいと、長時間同じ寝姿勢が続いてしまうので、特定の部位の痛みやこり、倦怠感につながります。
高すぎる枕・低すぎる枕が原因で、肩こりやいびきなどにつながることによって睡眠の質が下がり、寝付き・寝起きが悪くなっているケースも考えられるでしょう。
寝室の環境がよくない
寝室の寒さ・暑さ・湿度も睡眠の質を左右する要素です。寒ければ足先の冷えによって、暑ければ体温が下がりにくくなることで寝付きが悪くなり、中途覚醒の頻度も増えてしまうでしょう。ぐっすり眠れなければ、スッキリとした目覚めも得られません。
くわえて、ヒトの身体は気温にもよりますが、湿度が70%以上になると不快感を覚えやすくなります。湿度が高くなると寝汗が蒸発しにくくなり、寝苦しさにつながります。さらに、ダニやカビが繁殖して、不衛生な状態になるのも問題です。
スッキリと起きるための寝具の選び方と寝室の作り方
スッキリとした目覚めにするためには、質の高い睡眠を取ることが大前提です。睡眠の質を高めるために有効なのが、「自身に合った寝具を選ぶこと」「寝室環境を整えること」です。この機会に、普段何気なく使っている寝具や寝室環境を見直してみてはいかがでしょうか。
寝具はマットレスと枕に着目
寝具のなかでも、マットレスと枕は身体・頭を支える重要な寝具です。身体をゆっくり休めるためのマットレス・枕選びのポイントを解説いたします。
マットレスは体格によって硬さを選ぶと良い
自身に合った硬さのマットレスを選べば適度に寝返りが打ちやすくなり、局所的に体重がかかることを防止できます。身体の痛みやこりを防ぐのに役立つでしょう。また、適度な寝返りは寝具内の温度・湿度を調整してくれるため、暑さによる寝苦しさを軽減できます。
自身に合った硬さのマットレスを選ぶためには、自身の体格・体重を参考にするのがおすすめ。たとえば、細身の方は体重が軽い分、身体が沈みこみにくいため、柔らかめのマットレスが向いています。ウレタンフォームマットレスの場合は、家庭用品品質表示法に基づき、硬さ・反発力を表す単位の「N(ニュートン)」が用いられます。二ュートンの数字が大きければ大きいほど硬いマットレスとなり、ニュートンの数字が小さければ小さいほど柔らかいマットレスとなります。ウレタンフォームマットレスの場合は、この数値を参考に選ぶのも良いでしょう。
区分 | 表示名 |
---|---|
110ニュートン(11重量kg)以上 | かため |
75ニュートン(7.5重量kg)以上110ニュートン(11重量kg)未満 | ふつう |
75ニュートン(7.5重量kg)未満 | やわらかめ |
枕はサイズと寝方に着目して選ぼう
枕を選ぶ際は、高さに着目すると良いでしょう。高さを選ぶときは寝姿勢も考慮する必要があります。たとえば、仰向けで寝ることが多い方の場合は、仰向けで使ってみたときに、視線が真上よりも少し下を向いていればちょうど良い高さでしょう。横から見たときに首が緩いS字を描けるような高さの枕が適しています。脚全体が見えるほど頭頂部が持ち上がっているなら枕が高すぎる・視線が斜め後ろに反っている場合は枕が低すぎる可能性があります。一方、横向きで寝ることが多い方の場合は、首と枕の隙間が大きく開きやすくなり、その隙間を埋めるためには高い枕が適しています。首の骨が頭から背中に向けて一直線になる状態が丁度良いでしょう。
枕のサイズに注目することも大切です。枕のサイズが小さいと、余裕をもって寝返りを打つことが難しくなります。その結果、肩・頭の血行に影響し肩こりや頭痛につながったり頭が枕から落ちて眠りが妨げられてしまったりします。
枕を選ぶ際は、自身の頭3つ分の幅があるものを選ぶと良いでしょう。このサイズであれば、ゆとりをもって寝返りを打てます。
マットレスや枕を新調しても「スッキリと目覚められない」という場合は、思い切ってベッドを新調するのもひとつの手です。Active Sleep BEDは、自身にとって心地良い姿勢で入眠できる電動ベッド。就寝時の呼吸を楽にしてくれる「呼吸ポジション」をはじめとしたポジションのほか、その日の体調や気分に併せて角度を調整することで、心地良い入眠をサポートしてくれます。また、Active Sleep ANALYZERと併用いただくことで入眠後はゆっくり静かにフラットな状態へ戻ります。起床時は、徐々に角度をつけて起床をサポートしてくれる機能もあります。
「寝具の観点から朝の目覚めを変えたい」とお考えの方は、Active Sleep BEDをご検討ください。
寝室の温度・湿度に注目
寝室の理想的な室温は、年間を通して16~26度といわれています。湿度は1年を通して50~60%程度と考えると良いでしょう。空調機器で室温を調整するのにくわえ、必要に応じて除湿機や加湿器を活用するのがおすすめです。また、湿度を下げたい場合は凍らせたペットボトルを使うという手もあります。空気中の水蒸気が凍ったペットボトルの表面で冷やされ、ペットボトルの表面に水滴が付くことで室内の湿度を下げられます。逆に、加湿したい場合は濡れタオルや霧吹きを使うという方法もあります。設備や身近なアイテムを活用して、寝室環境を整えていきましょう。
寝室の照明は低照度のものがおすすめ
寝室の照明が明るすぎると、眠気を誘発するホルモン「メラトニン」が分泌されにくくなります。メラトニンの分泌を促して心身を休息モードにするためには、低照度の照明を選ぶのがおすすめ。照度はルクス(lx)という単位で表され、ルクスの数字が低ければ低いほど照度が弱い=暗いということになります。寝室に取り入れる照明としては、50ルクス以下(就寝直前)、100ルクス(寝室での作業時)のものがおすすめです。
寝室に適した明るさや照明については、以下のページで具体的に解説しています。こちらもぜひご覧ください。
睡眠時に適した照明の条件とは?
生活習慣を改善して眠りの質を高める
朝にスッキリと目覚めるためには、質の良い睡眠を十分にとることが最も大切です。寝具や寝室環境を見直すことはもちろん、自身の生活習慣を振り返ってみましょう。起床後と就寝前に実践できる、快眠のためのルーティンを紹介します。
身体を活動モードにする起床後のルーティン
眠い朝には、つい二度寝したりゴロゴロ過ごしたりしてしまいそうになるかもしれません。しかし、朝はできる限り決まった時間に起きて活動することが大切です。「朝にしっかりと起きて日中は活動し、夜は就寝する」という生活リズムに沿って体内時計の乱れを整えれば、徐々にスッキリと目覚められるようになるでしょう。
起きたら日光を浴びる
起床したら、寝室のカーテン・窓を開けて朝日を浴びましょう。朝日を浴びると、視交叉上核(しこうさじょうかく)にある体内時計の司令塔が「今は朝だ」という信号を脳へ送ります。信号を受け取った脳は、眠気を誘発する「メラトニン」の分泌を抑制するため、心身が活動モードに切り替わります。窓の近くで、10~15秒ほど太陽の光にあたるのがおすすめです。直射日光でなくとも、部屋のカーテンを開けるだけでも違います。なお、曇りの日や雨の日も朝日は届いているため、晴天時と同じルーティンで朝日を浴びましょう。
コップ1杯の水または白湯を飲む
起床後に水分補給をすることで消化器官に存在する体内時計がリセットされ、身体が活動モードへ切り替わりやすくなります。朝食の前に、まずはコップ1杯の水、または白湯をゆっくりと飲んで胃腸を起こしてあげましょう。健康な大人は就寝中もコップ1杯の汗をかいているとされます。就寝中に失った水分を補給するためにも、起き抜けに水を飲むことは大切です。
朝食を摂る
水分補給と同様に、朝食を摂ることも消化器官の体内時計をリセットするきっかけになります。栄養バランスのとれた朝食を摂ることが理想ですが、メニューにこだわりすぎて用意が面倒になるのは本末転倒です。パンやおにぎり、ヨーグルトなど、起きてすぐに食べられるものを取り入れると良いでしょう。きちんと起きるモチベーションを高めるために、自身の好物を用意しておくのもおすすめです。
耳のマッサージで身体を起床モードにする
耳には多くのツボが存在しています。寝起きに耳全体をマッサージすることで、頭だけでなく全身にも刺激を与えられ、心身を活動モードへ切り替えられます。ベッドのなかで手軽に実践でき、時間がないときにも簡単に取り入れられます。耳たぶを上下へゆっくりと引っ張ったり、耳の上下をくっつけるようにして耳を丸めたりすると良いでしょう。
翌朝に疲れを持ち越さない就寝前のルーティン
食事や入浴のタイミング、パソコン・スマホとの付き合い方を見直すと、朝の目覚めが変わるかもしれません。ここからは、スッキリと目覚めるためにできる就寝前のルーティンについてご紹介いたします。
夕食は就寝の3時間前までに摂る
就寝直前に夕食を摂ると、就寝中にも食べ物の消化や吸収が行われるため、身体が休まらなくなります。夕食は就寝の約3時間前までに、軽めのもので済ませるのが理想的です。どうしても夕食を摂る時間が遅くなってしまう場合は、消化に良いものを摂ると良いでしょう。具体的には、お粥や雑炊、うどんなどのメニューがおすすめです。
入浴は就寝の2~3時間前に済ませる
就寝の2~3時間前にぬるめのお湯にゆっくり浸かることで、脳や臓器の温度である「深部体温」を一時的に上げられます。身体が温まって血管が開くことで、入浴後は身体の熱放散がスムーズになり、深部体温が下がっていきます。深部体温の下がり幅が大きければ大きいほど眠りは深くなると考えられているため、入浴によって深部体温を一時的に上げ、就寝時間にかけて下げていくという生活習慣を作りましょう。
パソコンやスマホの操作は就寝1時間前からは控える
パソコンやスマホから発せられるブルーライトは、太陽光にも含まれる強い光です。夜になってもパソコンやスマホを長時間使い続けていると、ブルーライトによってメラトニンの分泌が妨げられてしまい眠気が誘発されません。就寝1時間前からはパソコンやスマホなどといったデバイスの使用を控えて、自然な眠気がやってくるのを待つ時間を作りましょう。
寝具や寝室、生活習慣を見直すことでスッキリとした朝に
「朝が苦手」「スッキリと起きられない」という方は、きちんとした睡眠がとれていないことが原因かもしれません。よく眠れないのは、使っている寝具や寝室環境、生活習慣が関係していることが多いため、本記事でご紹介した情報を参考にして振り返りや見直しをしてみてくださいね。
また、改善方法として、寝具の見直し・新調もおすすめです。
Active Sleep BEDは、自分にとって心地良い「入眠角度」を追求できる電動ベッドです。Active Sleep ANALYZERと併用のうえ、公式アプリと連動させれば、設定した起床時間が近づくにつれ背もたれがゆっくりと動いて起床をサポートしてくれます。この機会に、Active Sleep BEDをご検討ください。