頭の中に"余白"をつくると集中力がアップ、睡眠の質もよくなります。 | Active Sleep(アクティブスリープ)公式サイト
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2020.01.24

頭の中に”余白”をつくると集中力がアップ、睡眠の質もよくなります。

頭の中に”余白”をつくると集中力がアップ、睡眠の質もよくなります。
生活・くらし睡眠

体と心をシンクロさせる、ということ!

 最近、よく耳にする「マインドフルネス(mindfulness)」という言葉。さまざまな企業の研修やセミナーにも取り入れられているそれは、2600年も前に、ブッダが考えたロジックであり、集中力を高める修行の一つです。
 N.Y.を拠点に45年以上の歴史を持つ『TRUE NATURE MEDITATION』を運営、5年間で 700人以上の人たちに指導をしてきた河津祐貴さんによると「マインドフルネスとは、自分の所作に心を行き渡らせることだ」とおっしゃいます。

「現代を生きる私たちは、常に心が落ち着かず、思考はあちらこちらに飛び回っています。 頭と心が散漫になってしまうため、自分がわからなくなり、不安や焦燥感に見舞われるので す。私たちの頭には、一日に300個以上の考えが、脈絡なく浮かぶといわれています。けれど、思考そのものにいいも悪いもありません。自分の考えに巻き込まれ、心と体がかけ離れてしまったら、それは事態を悪化させるだけ。バイアスをかけることなく、ありのままに物事を見るようにすることが大切なのです。私が行なっているメディテーション・プラクティスは、思考をクリアにするためのトレーニングのようなものです」(河津さん)

メディテーションというと、どこか曖昧で神秘的なもの、あるいは単なる呼吸法のように捉 えられがちです。が、最近では、科学的な根拠も解明されていて、ストレスの軽減や、一人 一人の能力を最大に活かすために有効であると、世界的に注目されているのです。

自分の心をコントロールすれば、不安はなくなる!

 思い返してみると、確かに私たちは、何かをしながら、それとは別のことを考えてしまうことがあります。たとえば、料理をしているのに、仕事のことや誰かのことなど、考えても仕方のないことを堂々巡りのように考えていたりします。まずは「自分の動作を意識すること」から始めてみるのがいいかもしれません。

「人間は、考えないようにしよう、と、考えてしまう生き物です。ベッドに横になっても、頭の中はベッドの中にはいず、さまざまなところへ飛び、考えすぎてしまうからリラックスできないのです。まず、ベッドに入る前に、ふうっ〜と全身の力を抜くことを心がけるといいでしょう。温泉に浸かったときのようなあの感じです。考えすぎて不安に駆られてしまう人なら、このことはもう考えた、とラベルを貼り、今、自分がすべき目の前のことに集中するのです」(河津さん)

 くよくよと考え、同じことばかりに囚われ不安になってしまう…。それは、その人が持ってうまれた性格や性質ではなく、思考のクセや人生経験がパーン化しているだけ。メディテー ションをすることにより、筋トレと同じように、自分の心をコントロールすることができる、と河津さんはいいます。メディテーションは、不安や恐怖を司る脳の扁桃体にも作用するため、心の安定がもたらされるのだそうです。

一日15分のメディテーションで睡眠が変わる!

 実は、河津さんご自身もスキーワールド杯のイベントディレクターとして、世界中を忙しく飛び回るビジネスマンだったそうです。体内時計の乱れと、次のイベントを成功させなくては、というプレッシャーにより、不眠やストレスに悩まされていた経験からメディテーションと出会い、この道を極めることになったのだそうです。

「メディテーション・プラクティスを始めると、一つ目の効果は、明晰に物事が捉えられるようになれることです。二つ目は、心に強さとしなやかさがもたらされ、思考を透明化できるようになります。そして三つ目は、心の安定です。副交感神経が優位に立つため、寝つきや眠りの質がよくなります。6ヶ月〜1年程度、メディテーション・プラクティスを続けていくと皆、顔つきが変わってきますね。眉間がゆるんだようになり、穏やかな表情になってくるのです」(河津さん)

 穏やかになるのは、表情だけではないはず。心に余裕が生まれれば、他人に対しても優しくなれ、集中力や洞察力がアップ。頭に余白ができれば、クリエイティビティの能力もアップし、すべてが良循環へと導かれていくことは、想像に難くありません。

「メディテーションは、心にシャワーを浴びるようなもの。床、あるいは椅子に浅く腰をかけ、背筋をすっと伸ばした姿勢で、一日13分~15分行うだけ。それだけで、心拍数や血糖値が健やかに整い、鬱の予防になることもわかっています。朝行えば、体内時計が整い、夜間の睡眠ホルモン、メラトニンの分泌量が上がります。夜行なえば、神経系に良い影響があり、心身がリラックスして健やかになります」(河津さん)

 テクノロジーの進化により便利な世の中になったことで、以前にも増して気ぜわしくなってしまった現代の私たち。実は古典的なマインドフルネスの考え方こそ、今の私たちの日常に必要なことだといえます。


プロフィール
マインドフルネス メディテーション
Program Director 河津 祐貴(Suketaka Kawazu)

 世界的に活躍しているマインドフルネス指導者、”DavidNichtern”より、15年以上メディテーションを学び続けている日本を代表するメディテーター。20年以上国際スポーツイベントDirectorとして海外各地で活動、その経験を生かして2015年よりDavidとともに”TrueNatureMeidation”創設。
 現在、ゴールドマン・サックスやグーグル等多忙でストレスフルな外資企業にて指導。プログラムチーフディレクターとして年間200名以上指導者育成。2018年〜コーポレート(企業)プログラムのディレクターとして多くの企業プログラム担当、講演会ゲストスピーカーとして活動。国際的ヨガイベントや海外へのリトリートなども多数手がけている。



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