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2023.11.17

腸活と健康の深い関係性とは?

腸活と健康の深い関係性とは?

「就活」「婚活」「保活」…など、様々な活動が注目を集めています。ヘルスケアにおいても、「温活」「眠活」「腸活」など耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。今回は、その中でも、「腸活」に注目し、期待できる効果や具体的な取り組み方法などをご紹介します。

腸内環境を整える健康法が腸活です

腸は人の身体における最大の免疫器官といわれています。人体の免疫細胞の約6割が、腸内に存在しているためです。
腸活とは、食生活・運動・睡眠によって、腸内環境を整えたり、より良い状態にしたりすることを目的として行う活動です。腸内環境が整うことで、便秘や下痢などといったお通じの改善につながります。また、近年では「脳腸相関」という言葉も広く知られるようになり、脳(メンタル)の働きと腸内環境に関係性があることがわかってきました。腸活によって腸内環境を整えることは、広義ではメンタルケアにもつながるといえるでしょう。

腸内には1,000種類以上・100兆個にもなる細菌が生息しています。細菌は「善玉菌」、「悪玉菌」、「日和見菌」の3グループに大別され、密接に関わり合って共存しています。それぞれの働きを理解し、腸内細菌と上手く付き合っていくことが効果的な腸活への近道といえます。

腸内環境は「腸内フローラ」とも呼ばれます。これは、腸内の多種多様な細菌の集まりを顕微鏡で見た際に、花畑(flora)に見えることからついた通称です。正式には「腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)」といいます。
規則正しい生活やバランスの取れた食事によって腸内環境を整え、健康な腸内フローラを保つことが腸活の要となります。

腸に存在する細菌たちの働き

腸活において重要なのは、腸内に生息する善玉菌・悪玉菌・日和見菌を良いバランスに保つことです。腸内の菌の理想的なバランスは、「日和見菌7:善玉菌2:悪玉菌1」といわれています。しかし、現代人の腸内は、偏った食生活やストレスなどにより、悪玉菌が増えてしまいやすい傾向にあります。善玉菌・悪玉菌・日和見菌はどのような働き方をしているのでしょうか。また、バランスが崩れるとどんな影響があるのでしょうか。

腸内で良い働きをする善玉菌

善玉菌とは、腸や身体にとって良い働きをする菌のことです。腸内においては、日和見菌の次に数が多い細菌となります。善玉菌は、腸内を荒らす悪玉菌の侵入や増殖を防いだり、腸の動きを活性化させてお腹の調子を整えたりする役割を担っています。乳酸菌の一種であるビフィズス菌やフェカリス菌などは、特に有名な善玉菌の一種です。腸活において、乳酸菌の摂取が推進されるのは、これらが善玉菌として腸内環境を整える働きをするからです。

腸内で悪さをする悪玉菌

腸や身体に対して、有害な働きをする菌が悪玉菌です。
菌の種類としては、食中毒を引き起こす「ウェルシュ菌」や、吐き気・下痢の原因となる「黄色ブドウ球菌」が挙げられます。悪玉菌が増えると、下痢や便秘、食中毒などの原因になってしまうこともあります。
悪玉菌は、通常は、日和見菌・善玉菌よりも数が少なくなっています。しかしながら、食生活の偏りや不規則な生活、心身のストレスなどにより、悪玉菌は増えてしまいます。そのため、足りない善玉菌を補うこと、悪玉菌の増殖を防ぐことが必要になります。

善玉菌でも悪玉菌でもない日和見菌

日和見菌は善玉菌・悪玉菌のどちらにも属さない菌です。腸内では最も多数派の菌であり、腸内細菌の7割を占めるといわれています。日和見菌は善玉菌・悪玉菌のうち優勢なほうに加勢するのが特徴です。善玉菌が優勢なときは善玉菌と一緒に有用な働きをみせますが、悪玉菌が優勢なときは悪玉菌に加勢して悪さをします。健康な方の腸に常駐している「大腸菌(無毒株)」が、日和見菌に分類されます。

腸内環境が乱れてしまう原因

腸内環境は、偏った食生活やストレス、薬の服用など様々な影響を受け、乱れることがあります。腸内環境が乱れてしまう主な原因を、以下で4つご紹介します。

食生活の乱れ

悪玉菌は、過剰に摂取したたんぱく質や脂質をエサにして増殖します。そのため、肉類をはじめとする動物性たんぱく質・脂質中心の偏った食生活を続けていると悪玉菌が優勢になり、腸内環境が乱れてしまいます。とはいえ、たんぱく質は健康な筋肉や皮膚、臓器などを形成するのに欠かせない栄養素です。脂質も、重要なエネルギー源となります。これらの摂取を極端に制限するのではなく、自身にとって適正な量を意識して摂取することが大切だといえます。

ストレスによるもの

心身にストレスを受け続けると、自律神経が乱れて胃腸の働きが鈍ってしまいます。自律神経とは、内臓を動かし、呼吸や心拍、体温調整などを行っている神経のことです。自律神経は胃腸の働きをコントロールする神経でもあるため、自律神経が乱れると胃腸にも悪影響が及ぶ可能性があります。
その結果、下痢や便秘などの原因となり、腸内環境の乱れにつながるのです。ストレスフルな状況に置かれているときは、その解消をまず考えましょう。

薬の服用によるもの

抗生物質を服用していると、悪玉菌だけでなく無害な菌まで駆除されることがあります。結果的に腸内の善玉菌も減少し、腸内環境の乱れにつながります。そのため医療機関で抗生物質と整腸剤を同時に処方されることがあるのは、抗生物質によって駆除されてしまった善玉菌を整腸剤で補うためです。処方された場合は、どちらも服用するようにしましょう。

加齢によるもの

腸内環境は、年齢に伴って変化します。そして、加齢とともに善玉菌の数は減ることが研究により明らかになりました。加齢による免疫力低下や咀嚼力・嚥下機能の低下が原因で低栄養状態になり、胃腸に必要な栄養が届きにくくなることが善玉菌の減少理由と考えられています。ちなみに、乳幼児の腸内では、ビフィズス菌をはじめとする善玉菌が優勢。そこから成長するに伴って悪玉菌や日和見菌が定着し、多様性のある腸内環境になります。

善玉菌を増やす「腸活」のカギ

不足しがちな善玉菌を増やして、腸内環境を整えることが腸活のカギです。善玉菌を増やす方法としては、「生きた善玉菌を用いる方法」、「善玉菌のエサを摂取して腸内の善玉菌を増やす方法」、「両方を摂取する方法」の3通りあります。以下では実践方法や、積極的に摂取したい栄養素(食材)について解説します。

生きた善玉菌を用いるプロバイオティクス

生きた善玉菌を含む微生物「プロバイオティクス」を摂取して、腸内環境を整える方法です。プロバイオティクスはヨーグルトやキムチ、納豆、ぬか漬けなどの発酵食品に多く含まれており、これらを積極的に取り入れることが大切だといえます。ただし、プロバイオティクスは一定期間腸内に留まりますが、定着することはありません。そのため、食事から定期的に摂取・補充することが重要です。食事からの摂取が難しい場合は、栄養補助食品から摂取する方法もあります。

腸内の善玉菌を増やすプレバイオティクス

プレバイオティクスとは、善玉菌のエサとなる成分のことを指します。よく耳にする成分としては、食物繊維やオリゴ糖がプレバイオティクスにあたります。積極的に摂取すると、腸内の善玉菌を増やす効果が期待できるでしょう。具体的な食材としては、食物繊維を多く含むゴボウ・ニンジン・キノコ類・コンニャク、オリゴ糖を多く含むタマネギ・ニンニク・バナナなどが挙げられます。

両方を摂取するシンバイオティクス

プロバイオティクスとプレバイオティクスを合わせて摂取する方法を、「シンバイオティクス」といいます。両者を組み合わせて食べることでさらなる腸活効果が期待できます。たとえば、ヨーグルト(プロバイオティクス)とバナナ(プレバイオティクス)は、朝食やおやつに取り入れたいメニューです。納豆をはじめとする発酵食品と、ゴボウやキノコ類など食物繊維を多く含む食材を取り入れるのも良いでしょう。

腸活と深い関係にある「食物繊維」について知ろう

「お通じを良くするためには食物繊維を摂ると良い」と聞いたことがある方は多いはずです。食物繊維は、具体的にどのような影響を腸に与えるのでしょうか。食物繊維の概要や種類、食物繊維を効率的に摂るためのポイントをまとめました。

そもそも食物繊維とは

食物繊維とは、小腸で消化・吸収されずそのまま大腸まで到達する成分です。整腸作用にくわえ、体内の余分な脂質やナトリウム、糖を排出する働きもあることから第6の栄養素とも呼ばれています。

食物繊維は複数のグルコース(単糖類)が結合して生成される「多糖類」の仲間です。しかし、いわゆる糖質が分解されて体内のエネルギーに変換されるのに対し、食物繊維は分解されずエネルギーにも変換されません。これは、糖質と食物繊維の結合の性質が異なるためです。糖質の結合は「アルファ結合」、食物繊維の結合は「ベータ結合」と呼ばれますが、ヒトの体内には糖質のアルファ結合を分解する酵素しか備わっていません。そのため、ベータ結合である食物繊維は体内で分解されずに体外へ排出されるのです。

食物繊維の種類

食物繊維には、水に溶ける「水溶性食物繊維」と水に溶けない「不溶性食物繊維」があります。水溶性食物繊維は海藻類やサトイモ、コンニャクなどに多く含まれており、ネバネバとした粘性を持っているのが特徴です。この粘性によって腸の中をゆっくり移動するため、空腹感を抑えて食べすぎを防いでくれます。また、水溶性食物繊維には水分を吸収して便を柔らかくするという作用もあります。便の硬さが気になる方は、水溶性食物繊維を意識的に摂ると良いでしょう。

一方の「不溶性食物繊維」は、ゴボウやキノコ類、大豆などに多く含まれています。水分を吸収して大きく膨らむ性質を持っており、便の量をかさ増しする作用があります。
くわえて、胃の動きを活発にしてお通じを良くする作用もあり、「便の量が少なく便秘気味」という方におすすめです。

食物繊維の上手な摂り方

バランスの良い食事から十分な量の食物繊維を摂取することが大切。しかし、毎食きちんとした食事メニューを用意することは難しいのも現実です。そこでおすすめなのが、主食である穀物から食物繊維を摂取することです。白米を胚芽米や麦ご飯、玄米ご飯などに置き換えるだけでも、効率よく食物繊維を摂取できます。毎朝パンを食べるのであれば、それを全粒粉パンに置き換えるのも良いでしょう。
1日3食分を置き換える必要はなく、1食分置き換えるだけでも十分です。また、食物繊維はイモ類や豆類、海藻類、キノコ類など様々な食材にも含まれています。こうした食材を、1食分だけでも取り入れるようにすると良いでしょう。

腸を労る・ケアする「腸活」を始めてみよう

腸は、消化・吸収によって絶え間なく働いている重要な器官です。だからこそ腸活で胃腸をケアし、健康に保つことが大切だといえます。特に、「便秘や下痢に悩まされている」、「たんぱく質・脂質が多い食事を摂ることが多い」という方は、胃腸を労る意味も込めて腸活を実践してみてください。

免疫力を上げるには、ご紹介した腸活を行う他、睡眠も欠かせません。免疫力は睡眠中に維持・強化されるため、適度な睡眠時間と質の高い睡眠が大切です。良質な睡眠のために、睡眠環境の見直しもしてみてはいかがでしょうか。

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